ダイバート

 今朝の北関東は曇り空。気温は昨日とほぼ同じなんだけど、日差しがないので肌寒く感じました。

 先月の19日にJAL331便が福岡空港の「門限」に間に合わずに羽田空港へ引き返しとなったことが大きな騒ぎになってます。
 「門限」が厳しすぎるとか、間に合わないのに出発したのが悪いとか、引き返しの際に「ガス欠」になって関空に降りる羽目になったことを責める声とかイロイロあるようで。JALも福岡空港の門限に引っかかって降りられなくなったときは近隣の北九州空港へダイバートできるように対応を改めると発表しました。

 もともとこの日は羽田空港の強風で航空ダイヤは大混乱していました。今回のダイバートはそういった中での不幸な事故だと思います。そして、そういったことが起きると航空会社のほうの対応もとっても大変なことになるようでして。元ANA機長の内田幹樹さんが「機長からアナウンス 第2便」(新潮文庫)の中でその苦労をこんなふうに書いてます。
 五〇〇人以上がいっぺんに運ばれてくるから、その「招かれざる客」を受け入れる地上は大変なのだ。オペレーション・センター、あるいは運航統制なる部署は、そのためにあるといってもよいほどだ。
 東京が雪で降りられなくなったとき、成田空港ではなく名古屋へ行くようにと指示が来る場合がある。
 それは、この時間だと名古屋へ行ったほうが、バスや電車等の交通手段が良いからという理由だ。もちろんその他の要素も加えられている。乗り継ぎのお客さんの調整や、パイロットやCAなど乗務員と飛行機のやりくり、必要ならば宿泊の都合もあるからだ。
 極端なケースでは、そこの空港の支店の金庫に現金がいくら残っているかまで加味される。というのは、夜間にその空港に降りたら、乗客に目的地までの電車賃を封筒に入れて渡さなくてはならない。そのときに現金が必要になるのだ。

 以前、ワタシも搭乗予定の便が大遅延した結果「帰れなくなる」可能性が生じてキャンセルしたことがあります。客のほうも、ヒコーキって遅延やダイバートが大いに起こり得る乗り物だということをちゃんと計算に入れて利用すべきなんでしょうね。ソレが嫌なら定時性がより高い鉄道のほうがよいかと。
 もっとも鉄道も100%時間通りなんて保証はありませんが・・・

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梅から桜へ

 今朝の北関東は晴れ。
 土日は雨が降ったりやんだりで花冷えとなりましたが、今朝は気持ちよく晴れました。ただ、気温は7℃ちょいと低め。ワタシは上着だけでしたが、マフラーを引っかけてもよかったかも。

 いつもの踏切の近くでは、枝垂れの梅の花が満開。枝垂千鳥という遅咲きの品種だと思います。

 駅近くにあるビジネスホテルの敷地内ではソメイヨシノが満開ですが、街路樹の思川桜はようやく咲き始め。
 今週は平年並みの落ち着いた気温らしいから、満開は来週末くらいかしら。

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梅雨のような

 今朝の北関東は濃霧。地上ではそれほどでもなかったけど十ン階から見た景色はこんな感じでした。
 心配した電車は、通勤で使っている路線自体は遅れがなかったけど、別の路線が遅れてこちらも接続待ちの遅れを食らいました。職場の駅に着くころには通常ダイヤに回復してたけど。

 こんな空模様なので、朝から湿気がすごい。気温は13℃近くあったので、ムシっとした蒸し暑さを感じます。
 結局、一日中降ったりやんだりで、蒸し暑い南風の影響で気温は夏日寸前。早くも梅雨のような雰囲気でした。

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うっかりでノーマスクチャレンジ

 今朝の北関東は曇り。本降りの雨になるかもと言われてたけど、ようやく昼過ぎになって降り出した雨は降ったりやんだりと気まぐれで、大したことはありませんでした。
 雨予報に怯えてクルマ出勤したんだけど、この程度なら電車でも良かったな。

 先週から「任意」になったマスクですが、街中では相変わらず9割くらいの着用率。そんな中、昨日はうっかりマスクをお家に忘れちゃいましてね。思わぬノーマスク出勤になっちゃいました。
 マスクを忘れて外出ってのはときどきあるけど、今までならハンカチで鼻と口を押えながらコンビニへ駆け込むところ。その必要がなくなったのはプチ嬉しいですねー。
 ちなみに職場ではデスクの引き出しになる買い置きマスクを着用。なのでノーマスクは朝だけでした。やっぱり、なんとなくノーマスクはまだ居心地が悪い感じ。

 でも、マスクをしているヒトをよく見ると、3割くらいは「あごマスク」状態。やっぱり外したいけど周りがみんな着けてるから様子見してる感じがします。そして5割くらいは花粉症対策で「外せない」ヒトではないかと。
 花粉の季節が終わって暑くなるゴールデンウイークあたりから、ホントのノーマスクがやってくるんじゃないかしらん。

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これが野球だ

 今朝の北関東は晴れ。ただ雲が多めです。
 そして、暖かい!朝の気温は9℃を超えてました。もちろん、マフラー要らず。
 日中も24℃近くまで気温が上がって春本番の暖かさでした。

 昨日準決勝だったワールドベースボールクラシック、途中3点を先制されたとネットニュースで見て、その後まったく気にせずBlogの旅行記事の準備をしていたのですが、夕方のNHKニュースを見たらまさかの逆転勝利。
 そして、今日のお昼休みにスマホでネットニュースを見たらまさかの優勝とのことで。

 昨日、日本に逆転負けしたメキシコの監督さんが「これが野球。今夜の勝者は野球界そのものだ。」と名コメントを残したそうですが、まさにそのとおりですな。

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一気に洗濯!

 今朝の北関東は晴れ。ただ午後から雲が増えてくる予報だったので、平日とほぼ同じ時間に起きて旅行中の汚れ物を一気に洗濯しました。

 さらには、折りたたみ傘のお手入れも。
 土曜日、境港のホテルに泊まったとき、寝る前に濡れた傘を広げて干せばよかったのですが、うっかり畳んだまま寝ちゃいましてね。当然ながら翌朝はかなりの悪臭を放ってました。慌てて傘を広げて干したのですが、いったん臭くなると乾いても臭いは残るのね。
 そんなわけで、今朝は朝風呂後の残り湯にその傘を1時間ほど漬けて、その後ベランダで外干し。乾くころには臭いもとれて一安心です。

 今週は明後日から雨続きの予報。菜種梅雨ってやつですかねぇ・・・
 せっかく咲き始めた桜はいつ見に行けるのかしら。

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JR乗りつぶし旅行~宇部線・小野田線~(後編)

 翌朝。平日と同じ時間に起きて、6時過ぎに宇部新川駅へ向かいます。

 駅はまだ夜明け前の雰囲気。
 でも、同業者はすでに数人いらっしゃいました。

小野田線(本山支線) 普通
  宇部新川
(06:37)→長門本山(07:03)

列車番号1223M 123系電車(クモハ123-4)

 4番線で発車を待っていたのは、長門本山行きの123系電車です。
 123系は、手荷物・郵便輸送廃止により不要となった荷物車クモニ143系を改造した電車。前後に運転台が付いているのが特徴です。製造から40年以上経過している上に電化区間で単行というのが希少なことから、全国でも現役で走っているのはここだけ。でも、2013年にわざわざトイレの設置工事をしたくらいなので、まだまだ走り続ける気はマンマンですね。

 後述するとおり、とっても希少な「長門本山」の行き先表示。同業者もパチパチと写真を撮ってました。

 車内はこんな感じ。単行だけど広々してます。
 さて、長門本山行き普通列車は、定刻どおりに宇部新川駅を11人の客を乗せて出発しました。途中で降りた通勤客っぽい男性1人以外は、たぶん全員同業者じゃないかしら。

 お隣の居能駅で宇部線と別れると、厚東川の鉄橋をのんびり渡って雀田駅に到着します。
 本線は駅直前のポイントで右に入るのですが、この列車はそのまま直進して左側のホームへ。ここから本山支線に入ります。

 雀田駅から浜河内駅を通り、終点の長門本山駅に到着。

 線路の先は、ご覧のとおりの行きどまり。終着駅っぽさ十分です。

 なぜこの駅に同業者が殺到するかといえば、1日3本という本数の少なさゆえです。廃線にならないのが不思議なほどの極めつけの難乗路線。
 前泊しなければまず乗ることはできません。

 乗ってきた電車は、さっき通った本線との分岐駅である雀田駅行きとなるようです。この表示もなかなかレア。
 1日3本じゃあ通勤・通学には使えない・・・と思いきや、高校生が乗ってきてビックリしました。しかも、3人も。
 これほど使いにくい定期券も珍しいんじゃないかしら。

 折り返しの列車で雀田駅へ向かいます。
 ワンマン電車なので、運転席後ろには料金箱と運賃表が。この画面も1日3回しか表示されないんだろうな。

 雀田駅は、住宅街にある無人駅。この日は連休谷間の平日なので、高校生が次々とやってきていました。

 停車中の長門本山行きはガラガラですが、小野田線本線のホームには列車を待つ高校生の列ができています。

小野田線 普通  雀田(07:18)→小野田(07:34)
列車番号1225M 105系電車(K-06編成)

 やがて、小野田行きの普通列車が到着。
 雀田駅を発車後も次々と通勤通学客が乗車してきていて、シートが埋まって立ち客がちらほら出るくらいには混んでました。

 雀田駅から15分ちょっとで山陽本線との接続駅である小野田駅に到着。多くの高校生たちは、ここで山陽本線の上り列車に乗り換えます。

山陽本線 普通  小野田(07:37)→宇部(07:40)
列車番号3400M 115系電車(T13編成)

 やってきたのは、新山口駅行きの普通列車。北関東では数年前に絶滅した懐かしの115系電車です。
 たった2両の編成なので、車内はさすがに大混雑でした。

 小野田駅から3分で宇部駅に到着。近くに高校があるのか、多くの学生たちがこの駅で降りていきました。
 ワタシは跨線橋を渡って宇部線が発着する1番線へ。

宇部線 普通  宇部(07:47)→宇部新川(07:58)
列車番号2452M 105系電車(U-02編成)

 やってきたのは下関駅始発の宇部線直通でした。これだったらあの大混雑の新山口駅行きに乗らなくてもよかったなぁ。
 こっちはガラガラだし。

 宇部駅から宇部新川駅までは11分。これで宇部線と小野田線は無事に完乗です♪

 ホテルに戻って朝食をいただきます。さすが高級ホテルだけに、朝食会場のラウンジもいい雰囲気です。平日ゆえに8時過ぎに行ったらガラガラに空いてました。

 朝食はビュッフェスタイル。サラダやスクランブルエッグ、ソーセージなどの定番に加えて、あんこうの唐揚げや地元のかまぼこといったものもあってなかなか豪華。コーヒーも普通のカップに加えて紙コップが用意してあって部屋に持ち帰れるようになってました。これはありがたい!

 食後はお部屋でしばしマッタリ。
 10階のお部屋からは工業都市らしい眺め。

 チェックアウトして、3度宇部新川駅へ。この時間は同業者もほとんど見かけませんでした(笑)

宇部線 普通  宇部新川(10:08)→草江(10:18)
列車番号1838M 105系電車(U-02編成)

 やってきたのは、奇しくも今朝乗ったばかりの105系U-02編成。乗客は地元の方ばかりです。

 宇部新川駅から10分で草江駅に到着。降りたのはワタシのほか地元のお年寄り1人だけ。

 ご近所のお年寄りが井戸端会議をするくらいのどかな田舎の無人駅です。

 そんな駅になんで降りたかと言えば、この駅、実は徒歩10分で山口宇部空港に行ける空港接続駅なんですよね。全然知られてないみたいだけど。
 前に書いたように宇部線が鈍足過ぎる上に、列車のダイヤが飛行機のダイヤをまったく考慮していない(日中は1時間半以上空いたりする。)ことから、飛行機の利用客は皆バスに流れちゃってるみたいです。

 そんなわけで、てくてくと歩いて山口宇部空港に到着。
 山口県中南部の空の玄関口であるこの空港、毎日羽田からの便が10便ほど飛んでいてなかなか便利です。

 全国旅行支援の地域クーポンでお土産を買ってから手荷物を預けてラウンジへ。
 航空会社のラウンジはないけど、カードラウンジがありました。

 このラウンジのコーヒーは正直イマイチでしたねぇ・・・残念。

 そろそろ羽田からの便が到着する時刻なので展望デッキへ。十数分遅れて無事に到着してくれました。

ANA696便 山口宇部(UBJ)(12:35)→東京/羽田(HND)(14:05)
使用機材 エアバスA321-272N(JA141A)

 保安検査場へ行くと大混雑。保安検査のレーンが片方閉鎖されてて1つしか開いていませんでした。これもコロナ禍の影響かしら。ワタシの後ろではキャプテンとコーパイとが並んでいて、見事に二人とも金属探知機のゲートで引っかかってました(笑)

 使用機材は先日鹿児島往復でも乗ったエアバスA321neo。普通席にもシートモニターが付いているなかなかキレイな機材です。機内Wi-Fiも快適に使えましたし。
 ヒコーキは10分遅れでRWY07から離陸。瀬戸内海上空を東に向かいます。西日本は天気が下り坂なのか、紀伊半島あたりまでずっと雲の上でした。

 英虞湾上空にて。空が全体的に白っぽいのが春らしいです。

 館山上空。関東はよく晴れているみたい。

 ネズミの王国を右手に見ながら、B滑走路RWY22に着陸しました。

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JR乗りつぶし旅行~山陰本線・宇部線~(中編)

 翌朝。お部屋の窓のからは境水道(斐伊川)とその向こうに島根半島が眺められます。

 朝風呂のあとお部屋で昨日買っておいたおにぎりの朝食を済ませて、チェックアウト。
 境港駅はがらんとしています。

 駅前のロータリーには隠岐への船が出港する七類港行きのバスが来ていて、数人が乗っていきました。

 ようやく折り返し米子行きとなる列車が到着。

境線 普通  境港(08:27)→米子(09:11)
列車番号1636K キハ40形気動車(キハ40-2118+47-2004)

 乗ったのは朝8時半前に出発する米子行き。ちなみにこの列車を逃すと次は10:25発までありません・・・不便すぎ。

 発車しかけたと思ったら急ブレーキ。どうやら、改札からホームに駆け込んできた親子連れがいたっぽいです。ちゃんと彼らを乗せてあげるあたり、田舎の良さを感じますねぇ。

 境港駅を出た時点では空席が目立っていたのですが、米子空港駅でほぼ満席に。せめて1時間に1本は走ってほしいですなぁ。

 米子駅に到着。ここから次の列車まで1時間以上あります。事前情報では駅弁販売もやっている駅そば屋があるっぽかったのですが、工事中のせいか見当たらず。今日のお昼ごはん、どうしよう。

山陰本線 普通  米子(09:46)→松江(10:20)
列車番号135K キハ126形気動車(12編成)

 ぼーっとしていても仕方ないので、先発する普通列車に乗り込みました。

 使用車両は、キハ40形の後継として開発されたキハ126形。特急型のキハ187系と同じエンジン(ただし1基のみ。)を搭載し、最高速度は100km/h。高速化工事による輸送改善策のひとつだそうです。
 やっぱり米子~松江間は大学生などの利用客が多いようで、米子駅出発時点でほぼ満席。松江到着時には立ち客もけっこういましたね。

 米子駅から35分ほどで松江駅に到着。大急ぎで改札外にある弁当屋に行きお昼ごはんを確保します。

山陰本線 特急 スーパーおき3号
   松江
(10:33)→益田(12:42)

列車番号3003D キハ187形気動車(7編成)

 ホームに戻ると、特急待ちの長蛇の列ができてました。やってきたのは、昨日のスーパーまつかぜと同じキハ187系2両編成の特急スーパーおき3号です。

 予想どおり、スーパーおき3号も2両編成で自由席車両の2号車は満員御礼。実は昨日の夕方、境線に乗り換える前に米子駅でこの特急の指定席を確保しようとしたのですが、すでに満席だったんですよね・・・
 幸い、たまたま出雲市駅で海側の窓側席を確保できましたけど、大田市駅あたりからはデッキに立ち客もいらっしゃいました。

 松江駅から出雲市駅までは宍道湖沿いの景色が、そして出雲市駅からは日本海の景色が続きます。車掌さんの観光アナウンスによれば、夕暮れ時にはそれはそれは素晴らしい眺めになるんだとか。

 出雲市駅を出ると、再びリアス式海岸に沿ってカーブが多くなります。でも、そこは制御振り子機構を備えたキハ187系。松江駅から益田駅までの162.6kmを2時間09分で駆け抜けました。表定速度は80km/hに迫る速さ・・・すごい!

 お昼過ぎに益田駅へ到着。特急列車はここから山陰本線を離れて山口線に入り新山口駅へ向かいます。そんなわけで、ここから先の山陰本線は、完全に普通列車のみとなります。

山陰本線 普通  益田(13:12)→長門市(15:06)
列車番号1571D キハ40形気動車(キハ40-2047)

 やってきたのは、再び真っ赤なキハ40形。今度は両運転台の単行です。

 時間はちょうどお昼時。発車まで時間があったので、今朝松江駅で仕入れたお弁当を広げました。

 剥きしじみを酢飯に混ぜ込んで砂に潜ったしじみをイメージした出雲地方の郷土料理「もぐり寿司」の上に、サバとカニのほぐし身を載せた豪華な駅弁。2013年の出雲大社大遷宮を記念して発売されたらしいです。ちょっと面白いのが、中央に載せられた金針菜、ユリのつぼみの酢の物。ほかではなかなか見かけない、松江駅の駅弁製造元一文字家さんならではだそうです。
 昨日食べた鳥取駅のかに寿しよりも酢が効いていて、焼きサバの塩味とはマッチしてるけど、カニの味には強すぎるような気が。もうちょっと、酢を落としてもいいんじゃないかしら。

 そうこうしているうちに発車時刻。益田駅を出るとすぐに渡るのが高津川。そしてしばらく海沿いを走ります。やがて列車は山の中へ。

 益田駅から15分ほどで飯浦の集落へ。

 飯浦駅の時刻表。めっちゃ本数が少ないです・・・
 でも、この駅で降りていくお年寄りがいらっしゃいました。通院とかで使ってるのかしらん。

 飯浦駅を出ると、県境の峠を25km/h制限を受けながら超えていきます。江崎駅を経て須佐駅を発車すると、山陰本線で最長2214.7mの大刈トンネルへ。トンネルを抜けた直後に渡る惣郷川橋梁の付近は絶景スポットとしても有名です。海の水の透明度もすごいですねー。

 東萩駅に到着。
 長州藩の城下町であり、松下村塾や松陰神社など明治維新にまつわる様々な出来事の舞台となった地、萩の中心駅です。もっとも、↑に書いたとおりこの駅に発着する列車は泣けるほど少なく、観光客の大半は石見空港や新山口駅からのバスを利用してるんじゃないかしら。
 一応、豪華クルーズトレインTwilight Express瑞風も停車するっぽいですけどね。

 東萩駅を出発するとやがて阿武川を渡ります。阿武川鉄橋からは、橋本川と松本川とに分かれるのが見えます。萩の中心地である城下町は、正面に見えるこの2つの川に挟まれた中洲に築かれています。時間があったらのんびり散歩したいですねー。

 阿武川を超えた先にあるのが萩駅。駅名だけ見るとこっちのほうが中心じゃないかと思えちゃいますが、市の代表駅であり中心地に近いのは東萩駅のほう。山陰本線を作り始めたときに先にできたのがこの萩駅だそうでして、その半年後に東萩駅まで延伸したんだとか。駅舎はこっちのほうが風格がありますけどね。

 萩駅のお隣、玉江駅を出ると、再びリアス式海岸沿いを走ります。車窓からの眺めは絶景!

 玉枝駅の2駅先にあるのが飯井(いい)駅。飯井は三方を山に囲まれた典型的な漁港集落。赤い瓦屋根の家並みと海の蒼とのコントラストが美しいです。

 長門三隅駅を出ると、やがて行く手に港町が見えてきました。

 定刻どおり、午後3時過ぎに長門市駅に到着。美祢線などとの接続駅であり、この駅発着の列車も多数設定されている交通の要衝。そして海上アルプスと呼ばれ日本海では佐渡、隠岐に次ぐ大きさを誇る青海島への玄関口でもあります。もっとも、お隣の萩市が有名すぎて、長門市のほうは若干霞んじゃってる感じですけどね。
 乗ってきた列車はこの駅で8分ほど停車。ホームに降りてのんびりするヒトを尻目にワタシは大急ぎで改札口を抜けて、小ぢんまりとした駅前ロータリーで客待ちしていたタクシーに飛び乗ります。

 向かった先は、長門市駅から3km弱のところにある仙崎駅。タクシーで5分、運賃は¥1,000ほどでした。
 仙崎駅は、山陰本線の支線(通称「仙崎支線」)の終着駅。といっても、仙崎支線は長門市駅のお隣がこの仙崎駅で途中駅はないんですけどね。

山陰本線・仙崎支線 快速○○のはなし
   仙崎
(15:23)→新下関(17:50)

列車番号8630D(長門市~下関8829D、下関~新下関8542D)
キハ40形気動車(キハ47-7003+47-7004)

 この駅に停車中だったのが、観光列車「○○のはなし」。
 仙崎支線は泣けるほど本数が少なく、定期列車は朝に3本、お昼に1本、夕方に2本の合計6本だけ。それゆえ乗るのはかなり困難なのですが、時刻表を見ていたら長門市駅の到着時刻からこの「○○のはなし」の仙崎駅発車時刻まで16分あることに気が付きましてね。これ、タクシー使えば間に合うんじゃない?とイチかバチか試してみた次第です。

 「○○のはなし」は東萩~仙崎~下関~新下関を休日を中心に1往復している全席指定の観光列車。快速列車なので青春18きっぷでも乗車できます。

 停車駅にはこのような駅票が設置されています。これ、新潟の観光列車「越のShu*kura」に似ていますね。最近の流行りなのかしらん。

 列車のコンセプトは、「西洋に憧れた日本(洋)、西洋が憧れる日本(和)」。そのとおり、1号車は和風、2号車は洋風の内装となっています。こちらは2号車。

 2号車にはこのようなサービスカウンターがあります。と言っても、販売しているのは事前予約制のお弁当やおつまみセットのほか、沿線の地酒や土産物だけみたい。コロナ禍前は、コーヒーやビール、おつまみや菓子なども販売していたっぽいんですけどね。5月以降は復活するのかしら。

 今も販売している地酒がこちら。ツマミなしでこれだけってのもなぁ・・・

 お隣1号車はこちら。のんびり酒を飲みながら過ごすのはなかなか良さそう。

 1号車のドア付近には、地元の工芸品を展示しているガラスケースが3箇所。あと、トイレもちゃんと付いてます。

 仙崎駅から4分で再び長門市駅に到着。長門市駅を発車する際は、駅員さんたちのお見送り。こちらも越のShu*kuraで同じようなお見送りイベントがあったような。

 長門市駅を出発すると、只の浜沿いに走ります。海の向こうは青海島。観光列車らしく眺めの良いところで一時停車して、ゆっくりと眺めを楽しませてくれました。もちろん、車掌さんやアテンダントさんによるガイドアナウンス付きです。

 2号車はすべての座席が海向き。乗客は同業者の男性と熟年夫婦が多かったかな。
 でも途中駅から地元の方っぽい女性が乗ってきて、車窓には目もくれずにパソコンを叩き出してました。それで気が付いたんだけど、シート脇には新幹線みたいにコンセントも付いてました。観光列車だけどビジネス利用もできるっぽいです。

 長門市駅から20分ほどで人丸駅に到着。わざわざ5分の停車時間があるそうです。

 この人丸駅は、CNNが発表した”Japan’s 31 most beautiful places”に選ばれた元乃隅神社の最寄り駅(といってもタクシーで20分ですが。)。それにちなんで、駅舎前には赤い鳥居が設置されています。

 次の停車駅は阿川駅。この駅では11分停車します。

 無人駅ですが、駅前には2019年に解体された旧駅舎の跡地にカーポートのような建物が建てられ、カフェが営業していました。ほとんど、この列車の乗客のためのお店って感じがします。
 それはともかく、↑のとおり列車内の売店が機能停止なので、コーヒーやビール、ツマミを仕入れるには絶好の場所ってわけですね。

 メニューはこんな感じ。このカフェ、JR西日本も一枚かんでいるようで、「○○のはなしオリジナルセット」なんてものもあります。ワタシもオリジナルセットをお買い上げ。

 中身はこちら。クッキーの小袋とドリップコーヒーパック1個、それにコーヒー(又は甘夏のスカッシュ)1杯で¥1,500ナリ。○○のはなし5周年記念のイラスト入りステッカー&紙袋付きというのがニクイ。

 というわけで、阿川駅でもお見送り。

 ここから先は、ひたすら下関駅を目指します。車掌さんが記念スタンパーを持って改札に来ました。でも、ちょっとショボくてがっかり。所属の乗務区すら書かれてないし。どうせなら、これくらい凝って欲しかった。
 あ、でもスタンプを押してもらうとこの記念乗車票ももらえます♪

 日が傾き始めたころ、列車は吉見駅を通過して七曲海岸沿いの最後の海沿いルートに差し掛かります。ここでも列車は徐行運転して響灘の夕景を堪能させてくれました。

 本州最西端の下関駅に到着。九州からのお客さんがけっこう多かったようで、列車はかなりがらーんとなりました。

 ここにも「○○のはなし」専用駅票が。

 車内販売コーナーのアテンダントさんもここでお別れ。お見送りをしてくれました。

 山陰本線と山陽本線とが合流する幡生駅を通過すると、列車はぐるっと右へカーブして山陽本線に入ります。2日かけて走破した山陰本線ともここでお別れ。

 午後6時前に終着の新下関駅に到着。
 ここから引き続き山陽本線に乗り継いでもよかったのですが、あえて¥2,160を課金して山陽新幹線に乗ることにしました。

山陽新幹線 こだま864号
   新下関
(18:00)→新山口(18:21)

列車番号864A 新幹線500系電車(V8編成)

 長~い連絡通路を通って新幹線ホーム3番線に上がると、そこで停車中だったのは500系新幹線のこだま864号。
 いつかコレに乗りたいと思っていたところだったのでめっちゃラッキー♪小躍りしちゃいました。

 お隣の厚狭駅に着いたところで、さっそく撮影タイム♪
 500系新幹線車両は、飛行機との競争が激しかった山陽新幹線においてJR西日本が徹底して高速性能を追求して制作した車両。それゆえに丸みを帯びた断面や戦闘機のように長く尖ったノーズが特徴的で、1997年の登場から25年以上経過した今でも新幹線車両人気ランキングではぶっちぎりの1位を保持しています。

 この500系は、あまりに高速性能を追求した結果、悲劇の運命をたどった車両でもあります。
 運転開始当時の従来車両である300系と車両ごとの座席数やドア位置が異なってしまうこと、そして加速性能で未だトップを保持するほどの高性能と引き換えに高コストでもあることが問題となり、2007年に500系と同等の走行性能をもちながら座席数や省エネ性能に優れたN700系が登場すると、徐々に東海道新幹線から撤退させられます。300系よりも早く東海道新幹線から姿を消したというのが、JR東海のアンチ500系ぶりを物語ってますね。
 結果、現在では8両編成に短縮し、最高速度285km/hのこだま専用という運用に甘んじているのは、なんとももったいないというか、なんというか。でも、新幹線歴代車両で「のぞみ運用歴最短」という悲劇のエピソードも、かえってこの車両の人気に拍車をかけているのかも。

 午後6時半前に新山口駅へ到着。ワタシのように古い人間からすると、小郡駅って言ったほうが通りがいいんですけどね。どうも、「新山口駅」ってのはなじめないデス。
 それはともかく、新幹線を降りると大急ぎで宇部線が発着する8番線に向かいます。待っていたのは宇部線の105系。3分乗り換えだったのでけっこう必死でした。

宇部線 普通  新山口(18:24)→宇部新川(19:14)
列車番号1855M 105系電車(U-01編成)

 宇部線は、高速にこだわった500系新幹線とは真逆の鈍足路線です。もともとは美祢方面からの石灰や石炭を宇部の工場へと運ぶための貨物路線。「運べりゃいい」がコンセプトだったので、全線単線で路盤も悪く、さらには駅数も多くて駅間も短いこともあって速度は二の次になっています。
 新山口駅から終点の宇部新川駅までの27.1kmを50分もかけてようやく到着しました。

(写真は翌朝撮影)
 今宵のお宿は、宇部新川駅から徒歩5分のところにあるANAクラウンプラザホテル宇部です。
 宇部市を代表するような高級ホテルですが、お値段はお安め。1泊素泊まりで1万円のところ、ANA-SFC特典で1割引、さらには全国旅行支援で20%オフ+¥2,000クーポンが付いてくるので実質¥5,300ほど。めっちゃお得でした♪

 アサインされたのは10階のお部屋。ドアを開けて、あまりの広さにビックリでした。以前泊まった広島のクラウンプラザなんて、クラブフロアなのに東横イン並みの狭さでしたからねぇ。

 バスルームも広々。欲を言うなら、バスタブをもうちょっと深くしてほしかったかな。

 フロントでもらったANA-SFC特典の朝食とウェルカムドリンクのチケット。ウェルカムドリンクは冷蔵庫のミニバーでも使えるというので、ありがたく一番搾りをいただきました♪

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JR乗りつぶし旅行~山陰本線~(前編) 

 今月13日にノーマスク解禁が発表され、長い長いコロナ禍もついに終焉の兆しが見えた春。
 思い起こせば3年前の今ごろは、時ならぬコロナ禍と自粛モードに怯えながら、駆け込みでイルカを見に行ったり最後の鉄分補給をしに行ったりしたものです。
 そして、その後は長いコロナトンネル。自粛モードで利用客が激減した鉄道会社は「ひみつの平日パス」とか「どこでもきっぷ」といったようなバーゲン商品を相次いで販売していたものですが、コロナ禍終焉とともにそろそろそれも終わりそう・・・
 そう思っていたところ、JR西日本が「どこまで4DAYS」という最後の(?)バーゲン商品を販売するとのニュースが飛び込んできました。JR西日本管内の「新幹線以外の」全路線が4日間乗り放題で¥9,800ナリ。青春18きっぷと異なり、特急券をプラスすれば特急列車にも乗れるというのがミソ。

 このニュースを聞いて、ふと思いついたのが山陰本線完乗の旅です。
 今や全国最長の路線となった山陰本線。元中央公論社常務取締役にして紀行作家でもあった故宮脇俊三さんが「偉大なるローカル線」と評したとおり、山陽本線とともに中国地方を横断する全長673.8kmの長大路線ながら、大半が単線非電化という閑散ぶり。まともに片道乗車券で乗ろうとすると、この区間だけでお値段¥10,010ナリ。青春18きっぷを使えばもっと安くなりますが、あいにくこの山陰本線は普通列車が絶望的に少ない区間もあって、特急に乗らないと数日かけての「旅」になっちゃいます。そんなわけで「いつか乗りに行こう」と思いつつ時間ばかり過ぎていたところでした。
 そこへ降ってきた「どこまで4DAYS」販売のニュース。これは山陰本線走破の絶好の機会!
 ようやく重い腰を上げて乗りに行くことにしました。

東海道新幹線 のぞみ287号
  東京
(06:45)→京都(08:56)

列車番号9287A N700系電車(X79編成)

 お家から始発列車に揺られてたどり着いたのは早朝の東京駅。飛び石4連休だけに、6時台なのにかなりの混雑です。大混雑の新幹線窓口を尻目にえきねっとで予約したチケットを引き取ってホームへ向かいます。
 東海道新幹線に乗るのは、↑のイルカを見に行ったときが最後。もっと言うと、実は「のぞみ号」に乗るのは生まれて初めてです。長距離移動は基本ヒコーキだし、短距離移動なら「こだま号」ばかりですからね。学生時代には新幹線で京都や小倉へ行ったこともありましたけど、当時は「ひかり号」。「のぞみ号」が誕生する前でした・・・
 乗車したのはN700系2000番台。旧来型のN700系0番台に対し、2011年登場のN700系1000番台(通称「N700A」)と同等の走行性能を持たせるための改造を施した車両です。新造されたN700Aは車両横にある「A」のロゴが大きいのに対し、2000番台は「A」が小さめ。シートのデザインも従来型(0番台)のままだそうです。1000番台に乗ったことがないから知らないけど。

 乗車したら、まずは腹ごしらえ。ホームで買ったのは品川駅の駅弁「貝づくし」。

 その名のとおり、茶飯の上に「あさり」「しじみ」「はまぐり」「ほたて」「イタヤガイ」の5種の貝が乗ったお弁当。しっかりと茶飯の上には海苔が敷いてあるのがニクイです。江戸時代には品川沖でこういった貝がたくさんとれたんでしょうねぇ・・・今じゃ品川で潮干狩りなんて考えられないけど。
 某ネット記事では、この駅弁で貝をツマミに酒を飲んでシメに茶飯をいただく・・・なんて食べ方が紹介されてましたけど、旅に始めにソレをやると旅が続かなくなっちゃうので大人しくノンアルコールでいただきました(笑)

 京都駅には定刻に到着。東京駅から2時間ちょっとで京都に来られる、しかもそんな列車がひっきりなしに走っているなんてすごい時代ですねぇ。オイラの学生時代なんて、東京駅を23時40分に出発する夜行の鈍行列車から乗り継ぎを重ねて京都着は翌朝8時過ぎだったっていうのに。

 京都駅ではいったん改札口を出てみどりの窓口へ。大行列を尻目に、売り場内に設置された「みどりの券売機」(←JR東日本でいう指定席券売機です。)でネット予約したチケットを発券します。
 今回利用する「どこまで4DAYS」はJR西日本の予約サイト「e5489」限定販売でして、受け取りもJR西日本の券売機じゃないとできないんですよね。便利なんだか不便なんだか。

山陰本線 きのさき3号
  京都
(09:25)→福知山(10:40)

列車番号6003M 289系電車(FH302編成)

 さて、いよいよ山陰本線の旅が始まります。

 京都駅の山陰本線専用ホーム31番線~34番線は、始発駅らしく頭端式。行き止まりの線路が4本刺さっています。
 山陰本線のうち嵯峨野線と呼ばれる京都から園部までの区間は通勤路線でして、普通列車が発着する32番線は土曜日なのに長蛇の列ができてました。特急列車も通勤利用を見越してなのか、全車指定席で自由席はなし。東京の中央線特急と同様にチケットレスを導入しています。なので、ワタシもe5489で予め指定席特急券をチケットレス購入してありました。
 特急「きのさき3号」は7両編成。普段は4両らしいのですが、さすがに飛び石連休の繁忙期ということでこの日は付属編成3両を増結した7両編成になっていました(↑基本編成の編成番号はチェックし忘れました。)。ガラガラに空いてましたけどね。
 使用車両は289系。元は北陸本線の特急「しらさぎ」用交直両用車両683系2000番台でして、北陸新幹線開業により運転区間が短縮され余剰となったものを直流専用改造したものです。

 京都駅を出発するとしばらくは京都市街を走りますが、10分も走ると住宅地、そして緑が増えてきます。嵯峨嵐山駅を通過すると、トンネル続きに。トンネルとトンネルの合間には保津峡の絶景が垣間見えます。この区間、昔は保津川沿いの非電化単線区間だったものが、1989年に現在のトンネル続きの路線へ切り替わりました。一方、旧線は平成3年にトロッコ列車が走る観光路線「嵯峨野観光鉄道」として再出発。コロナ禍前は利用客の3分の1が外国人というインバウンドを象徴する存在になっていたようです。
 保津峡を抜けると里山をバックに住宅地が広がるのどかな景色に。京都駅から30分弱で嵯峨野線区間の終着である園部駅に到着します。複線区間はここまででして、園部駅を出ると単線となります。普通列車の本数も激減して、ローカル線っぽさ全開です。
 舞鶴線との接続駅である綾部駅から再び複線。そして京都駅から1時間ちょっとで終点の福知山駅に到着しました。

山陰本線 こうのとり3号
  福知山
(10:47)→城崎温泉(11:52)

列車番号3003M 289系電車(FG408+FH304編成)

 福知山駅は、大阪方面から来る福知山線との接続駅。ここから電化区間の終点である城崎温泉駅までは、京都発着の特急「きのさき」と新大阪発着の特急「こうのとり」が交互に運転しています。ワタシが乗った「きのさき3号」は福知山駅止まりなので、ここから先は接続する「こうのとり3号」に乗り換え。なお、特急料金は基本「列車ごと」なのですが、この福知山駅での乗り継ぎの場合は特例で乗り継いでも直通列車と同額で計算されます。
 「きのさき3号」はガラガラでしたが、乗り継いだ「こうのとり3号」はかなりの混雑でした。
 福知山から城崎温泉までは、里山の懐かしい景色が広がる田舎道。列車は山あいをゆっくりと走ります。

山陰本線 普通 城崎温泉(11:56)→鳥取(13:57)
列車番号531D キハ40系気動車(キハ47-139+キハ47-13)

 福知山駅から1時間ほどで城崎温泉駅に到着。
 この先は非電化区間なので、ディーゼル気動車に乗り換えます。お向かいのホームに停まっていたのは懐かしの真っ赤なキハ47形。北海道では絶滅危惧種ですが、西日本ではまだまだバリバリの現役です。

 車内はこんな感じ。18きっぷシーズンだけに「同業者」もけっこう乗っていましたが、それでも4人掛けボックスシートに2人ずつ座って全部が埋まる程度でした。高校生も数人乗っていましたね。これで通うのって大変だろうなぁ。

 城崎温泉駅から鳥取駅までは、リアス式海岸沿いにのんびり走ります。トンネルを抜けると谷間に集落があって駅があり、再びトンネルに入って・・・といった感じ。ところどころ山中のトンネル前後に急カーブなんかもあって、25km/hの速度制限がかかってました。一応、播但線からの特急「はまかぜ」も1日2本(うち1本は香住駅止まり)あるんだけど、ほぼ鈍行オンリーのローカル線区間です。

 城崎温泉駅から50分ほどで餘部駅に到着します。
 長谷川の河口に面した谷あいの余部集落にある餘部駅。山陰本線は集落がある谷間を高さ約41mの橋でまたぎます。
 以前は真っ赤な鉄製のトレッスル橋がかかりその光景は東洋一ともいわれたほどでしたが、老朽化により2010年に運行終了、解体開始され、同年から現在のコンクリート橋になっています。

 旧橋も餘部駅側に隣接する形で僅かに残してあり、「余部鉄橋「空の駅」」という観光展望台となっています。そのせいか、駅はけっこう賑わってましたね。列車も1分ちょっと停車してくれていました。

 餘部駅から先は海からやや離れた山の中を走ります。松葉ガニで有名な浜坂駅で列車交換のために10分ほど停車した後、再びトコトコと山道を走行。午後2時前に鳥取駅に到着しました。

 鳥取駅は2面4線の高架駅。改札口の外には高架下を利用した商業施設「シャミネ」なんかもあったりしてなかなか立派です。

 でも、やっぱり本数が少なすぎて利用客は少ないんでしょうね。県庁所在地駅なのに自動改札はありませんでした。同じ鳥取県でも米子駅はICOCAエリアに入っていて自動改札機もあるんですけどね。

 さて、鳥取といえばカニ。改札外の売店で名物駅弁「かに寿し」をいただきます。

 贅沢にカニの身を敷き詰めたお弁当。付け合わせの奈良漬と塩昆布がいい感じでした。

 かに寿しを食べ終えてホームに戻ると、米子行きの普通列車となるキハ120形が停車中。これに乗って行ってもいいのですが、途中で特急の通過待ちがあり米子着は1時間以上遅くなるので1,000エン課金して特急を利用することにしました。

山陰本線 特急スーパーまつかぜ7号
  鳥取
(15:09)→米子(16:13)

列車番号2007D キハ187系0番台気動車(3編成)

 やってきたのはキハ187系のスーパーまつかぜ7号。
 キハ187系は山陰本線高速化の切り札として製造された特急用気動車。勾配や曲線が多い山陰本線で高速化を図るため、加速性能に優れた大出力エンジン2基を乗せ制御振り子式機構を搭載しており、これらにより最高速度120~130km/hを実現。鳥取~米子間92.7kmを65分前後で駆け抜けます。
 でもね、この列車はたったの2両編成。しかも米子寄りの1号車は指定席なので、自由席は鳥取寄りの2号車のみ。当然、かなりの混雑でした。

 さて、鳥取駅から出雲市あたりまでは鳥取平野、倉吉平野、米子平野、出雲平野と沖積平野が連続して続きます。平野と平野の間には山地があるものの基本的には線形は良く、1線スルー化などの高速化工事もされていて列車は快適にすっ飛ばします。

 夕方4時過ぎに米子駅へ到着。時間帯の影響もあるんでしょうけど、鳥取駅よりよっぽど人が多かったです。山陰から山陽へ抜ける主要ルートである伯備線特急「やくも」の発着駅だからでしょうね。折よく入線してきた岡山行き特急やくも24号は、国鉄リバイバル車両でした。

 その伯備線へ乗り換える人の大混雑を尻目に、ワタシはひっそりとした0番線へ。何やら懐かしいイラストを身にまとったキハ40形が佇んでいました。

境線 普通  米子(16:31)→境港(17:17)
列車番号1649K キハ40形気動車(キハ40-2115+40-2095)

 境線は米子駅から隠岐諸島への連絡船が発着する境港駅までを結ぶ路線。わずか17.9kmの間に16駅もあり、まるで路面電車のような雰囲気があります。そのせいで、米子駅と境港駅との間の所要時間は50分弱。一応高速化工事はしてあるのだそうですが、あまりに駅の間隔が短すぎてスピードを出せないみたいですね。それに単線なので列車交換もしなきゃだし。

 境線の終着駅である境港市は「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる水木しげるの出身地。それにちなんで、列車は「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラクターを内外に描いたラッピング列車となっています。

 境線が発着する米子駅0番線ホームにはこんな看板も。

 ベンチにもねずみ男のイラストが。列車のアナウンスもアニメの声優さんが担当していました。

 境線は米子近辺の生活路線となっているようで、通学客や買い物帰りのお年寄りなどがたくさん乗っていました。区間によっては立ち客が出るほどの混雑ぶり。一方で、途中には米子空港駅があり文字どおり米子空港に直結(徒歩5分)していることから観光客もけっこういました。米子空港駅と米子駅との間の所要時間と本数をもっとなんとかすれば、利用客は増えそうですけどねぇ・・・

 終点の境港駅に到着。終点までかなりの数の乗客がいましたね。

 駅前。小さな駅ですけど、キレイです。駅前には鬼太郎キャラクターのオブジェが。駅から伸びる道も「水木しげるロード」といってあちこちにオブジェがありました。

 今宵のお宿はこちら「夕凪の湯 御宿野乃」。境港駅の目の前にあります。飛び石連休かつ全国旅行支援シーズンだけに、素泊まりでも¥14,400でした。高っ!
 もちろんココからじゃらんの期間限定ポイントなんかをつぎ込んで、それでも¥9,900です・・・

 そんなお高いお宿なのに、フロントは長蛇の列。今の列車の乗客たちに加えて、団体客なんかもいたっぽいです。20分ほど待たされてようやくチェックインしたあとは、フロント前の靴箱(学校の昇降口みたいな感じ。)に靴をしまって、裸足でお部屋に向かいます。

 お部屋はこんな感じ。和室だけどベッドがあります。

 トイレは独立していて、もちろんウォシュレットも付いてます。

 トイレの横にはシャワーブース。浴室はなく、代わりに温泉の大浴場(露天風呂付き)が最上階にあります。ちゃんと洗い場には仕切りも付いていて快適でした。

 ミネラルウォーターの500mlペットボトルと、お茶菓子代わりのゼリーが冷蔵庫にありました。

 食事が付いていないので、夕食を求めてお外へ。近くの食堂で海鮮丼をいただいても良かったのですが、駅からスーパーマーケットが見えたのを思い出してそちらへ。

 戦利品がこちら。このほかに翌朝の朝飯用におにぎり3つを付けてお値段¥2,700ナリ。

 「上ブリ」の握り寿司は絶品でした♪

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一風堂おにぎり

 今朝の北関東は晴れ。気温は8℃近くと暖かい朝です。
 これから天気は下り坂で夜には雨って予報だったけど、帰り道はまだ降られずに済みました。

 毎度お世話になります駅ナカコンビニNEWDAYSは「九州・沖縄フェア」をやっていて、そのコラボ商品として博多の有名ラーメン店「一風堂」監修のおにぎりを発売してました。
 お値段は税込230エンと少々お高めだけど、チャーシューが美味しかったな。

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