JR乗りつぶし旅行~大糸線,篠ノ井線~(後編)

駅に戻ると,次に乗る列車が入線していました。

JR大糸線,篠ノ井線 快速「リゾートビューふるさと」
 南小谷
(15:13)→長野(18:28)
列車番号8362D HB-E300系気動車

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ここから長野駅までの3時間はこの「リゾートビューふるさと」号でののんびり列車旅です。
 従来の形式称号「キハ」ではなく「HB」としてあるのは「ハイブリッド気動車」,すなわちモーターとエンジンを併用するディーゼルカーだからなんです。

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ハイブリッド気動車という目新しさも面白いですが,この列車の最大の特徴は「快速列車」でありながら特急車両以上に豪華かつ快適な車内。リクライニングシートは特急車両の普通車よりはるかにゆったりしています。

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車両構造は先日乗った「リゾートみのり」のキハ40形みのり編成(こちらは3両ですが。)と似ています。車端部のデッキには車内販売用の設備やバリアフリーの広々としたトイレがあるほか,運転席後ろにはイベントでも用いられる展望スペースが設けてあります。面白いのは展望スペースに置いてあったこの「鈴虫」入り虫かご♪

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「リゾートみのり」では沿線マップが各席に置いてありましたが,「ふるさと」ではイベントスペースのみの設置。ただしイベントスペースの脇に設置されたブックスタンドに「リゾートビューふるさと」のパンフレットと共にプリントされた沿線案内が置いてありました。

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これまた「リゾートみのり」同様に乗車記念スタンプも置いてありました。もっとも,実はこのスタンプよりもっとマニアックな裏メニュー的スタンプがあるんですけどね。

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さて,南小谷駅を出るとしばらくは引き続き姫川沿いを走ります。
 この時点では車内はガラガラでしたが,白馬駅でほぼ満席になりました。車内アナウンスでは「本日は満席のご予約をいただいております。」とのこと。確かに途中駅で空いた席もすぐに別の客が来ていました。

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山の天気は変わりやすい,と言いますが,この日はまさにそんな感じ。真っ暗になって雨が降ったと思ったら,雲の切れ間からしばしば日が射したりもしていました。
 それにしても,大糸線の車窓は本当に緑があふれるばかりですね…

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快速列車なのに車内販売があるのも嬉しいです。地元産の牛乳を使ったアイスクリームを思わず買っちゃいました。美味しかった☆

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アイスクリームをいただきながら,仁科三湖のひとつ青木湖の水面をぼーっと眺めてました。うーん,贅沢な時間だなぁ~

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ちっちゃな中綱湖を過ぎ,列車は仁科三湖の最後の一つ木崎湖にさしかかりました。すると,急にスピードを落として徐行運転に。車窓を楽しめるようにとのサービスだそうです。
 木崎湖はレイクレジャーが盛んなようで,ヨットやスワンボートなどが湖面のそこここに見られました。

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南小谷駅から1時間弱で信濃大町駅に到着。この駅では5分ほど停車します。すると,楽器を抱えた3人組がここから乗り込んできました。

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乗り込んできたのは東京音大の大学生ユニット「Owl Winds」。ここから終点長野駅まで,後部の展望スペースでミニコンサートが開催されました!
 これ,いつもやっているわけじゃなくて,たまたま開催された臨時イベント。偶然こんな日に乗れたなんてラッキーでした。

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金管三重奏の演奏を聴きながら,列車はのんびりと安曇野を走ります。列車は穂高川をこえて間もなく穂高駅に到着します。

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安曇野の入り口となる穂高駅。Wikipediaによれば駅舎は穂高神社の社殿を模しているそうです。
 長野発南小谷行きの「リゾートビューふるさと」はこの駅で30分ほど停車して穂高神社参拝のイベントが開催されたりするのですが,私の乗った長野行きは残念ながら10分程度の停車時間です。

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駅の隣にはこんなミニギャラリーがありました。

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そうそう,「リゾートビューふるさと」には車内販売などを行うリゾートアテンダントが乗務しています。「リゾートみのり」のときは緊張していたのか引きつった表情の乗務員に閉口したものですが,今回はにこやかなベテランが2名。穂高駅では往復乗車していたらしい小学生(←Owl Windsのリーダーがそのように紹介していました。)と記念写真を撮ったりしていましたよ。

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穂高駅を出るとひたすら南に向かって疾走します。やがて梓川にかかる橋を渡ると,信州第二の都市である松本に到着します。

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松本駅に到着。ここで人気者小学生を含む大半の乗客は降りていきました。列車はここで方向転換をして再び北に向かいます。

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松本駅を出ると,列車は篠ノ井線に入ります。夕暮れ時,車窓はだんだん暗くなってきました。
 田沢駅のちょっと手前あたりで2つの川が合流しています。リゾートアテンダントのアナウンスによれば,ここで,先ほどの梓川(写真奥)が奈良井川(写真手前左側)と合流して犀川(写真手前右側)となり,この列車の終点でさらに千曲川に合流。千曲川はその先新潟県に入ると「信濃川」となって新潟市で日本海に注ぐのだとか。
 こんな解説が聴けるのもリゾート列車ならではですね。

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先ほど,「この列車には裏メニュー的スタンプがある」と言いましたが,これがこのスタンプ。「リゾートビューふるさと」号専用の検札印です♪
 大糸線内では車掌なしのワンマン運転でしたが,篠ノ井線内では車掌も乗務します。そしてこの列車,本来は車内改札は行わないのになぜか専用のスタンパーがあるんですよ!車内精算など用のある乗客のために車掌さんが時たま車内を回ってくるので,お願いするとその専用スタンパーで検札印を押してくれます。欲しい人はこちらから車掌さんに声をかけないとスルーされちゃうので要注意ですよ!

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夕方から夜に変わりつつある頃,姨捨駅に到着しました。
 姨捨駅は「日本三大車窓」と言われる絶景ポイント。標高551mの駅のホームからは善光寺平が一望できます。特に夜景はとっても美しく,秋にはここからの月見を目的とした「快速ナイトビュー姨捨(中秋の名月号)」なんて臨時列車が走るほど。残念ながらこの日は天気が悪く,まだ薄暮と言った感じでしたけどね。

 今回乗った長野行き「ふるさと」は1分停車でしたが,長野発南小谷行きの「ふるさと」号はこの駅で5分程度停車するのでそちらの方がゆっくり景色を楽しめそうです。

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姨捨駅を出ると,列車は終点の長野駅までノンストップで走り抜けます。
 Owl Windsによる車内ミニコンサートもいよいよ大詰め。信州人なら誰でも歌えるという「信濃の国」(後日,信州人の同僚に聞いたら「誰でも歌えるってのはデマですよ。私,歌えないですもん。」だって。)に続いてラストナンバーは列車名でもある「ふるさと」でした。

 コンサートが大盛況に終わってしばらくすると,列車は終点の長野駅5番ホームに到着しました。

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(上の写真は上田駅で撮影)

 予定では長野駅では30分ほどの乗り換え時間を利用して夕食の駅弁を仕入れる予定だったのですが,「ふるさと」号を降りてみるとお向かいの3番線(長野駅の4番線と5番線は同一ホームなんです。)には「ふるさと」号の到着時刻と同じ発車時刻の上田行き快速列車がドアを閉めかけているところでした。私は条件反射でこの列車のドアに向かってダッシュ!ありがたいことに車掌さんは「上田まで停まりませんが大丈夫ですか?」と尋ねながらドアを開けて乗せてくれました♪

JR信越本線,しなの鉄道線 快速「しなのサンセット2号」
 長野
(18:28)→上田(18:54)
列車番号606M 115系1000番台電車(S7編成)

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長野駅を発車してしばらくすると,車掌さんが車内改札しに来たので乗車券とライナー券を購入しました。

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車内はこんな感じ。夕方の帰宅時間帯なのに,はっきり言ってガラガラです。ま,今日は土曜日だからかもしれないですね。
 快速「サンセット号」は車掌さんに言われたとおり,長野駅を出ると終点の上田駅までノンストップですっ飛ばします。30分ほどで終点の上田駅に到着しました。

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上田は私の大好きな真田氏ゆかりの町です。一度はゆったりと町歩きしてみたいところですが,今日は大急ぎで新幹線のホームに向かいます。

JR長野新幹線 あさま546号 上田(18:59)→高崎(19:36)
列車番号546E E2系電車(N3編成)

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(上の写真は高崎駅で撮影)

 実は,長野新幹線に乗ったのは今回が初めてですが,やってきたのはJR東日本のフル企画新幹線では主力車両となっているE2系。東北新幹線や上越新幹線でもおなじみのこの子,他路線と異なり長野新幹線用の改造(60Hz対応や急勾配対応)を施されてはいるのですが,キャビン内は見慣れた風景です。

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今回のルートを考えた時に,軽井沢から先は終バスが早すぎることから新幹線の利用は織り込み済みでした。で,まさか長野からの快速列車に乗り継げるとは思わなかったので次の列車を「えきねっと」で予約しておいたのですが,結果的には…指定席料金分がムダでしたね。軽井沢までは自由席もガラガラでしたし。

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新幹線はあくまで足が無い碓氷峠越えが目的でしたので,新幹線は高崎駅まで。ここからは再び在来線でお家に向かいます。お疲れ様でした~♪

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