JR乗りつぶし旅行~函館本線~ Part2(前編)

 コロナウイルス騒動に揺れた2020年の早春。
 まるで東日本大震災直後のような自粛ムードで一億総引きこもり状態になっちゃいました。

 そんな中、たまたまネットで目にしたのが、ビジネスホテル「ドーミーイン」系列を運営する共立メンテナンスのキャンペーン広告。
 dポイントによるキャッシュバックや夕食1品追加などの特典を全国の系列店で行うとのこと。
 どれどれと予約困難で有名なラビスタ函館ベイを見てみると、1泊2食付きで税込み¥12,185円という破格のお値段。しかも、3連休なのにガラガラ・・・迷わず2泊でポチっとしちゃいました♪

 さて、この「ポチっ」をしたのが出発の前々日。函館までの航空券を見てみると、さすがにこのタイミングでは片道3万円近いお値段でした。
 そこで、ふと思い出したのがJR東日本の「三連休パス」。3連休限定の販売ながら、JR東日本全線&JR北海道の函館エリアが3日間乗り放題で¥14,370。宇都宮からの新幹線代を足しても¥34,510円で往復できちゃいます。
 でもでも、単に往復するのはつまらない。せっかくなので、往路は八戸から大湊線で大間に出てフェリーで函館に渡ることにして、帰りはリッチにグランクラスを利用することにしちゃいました。一度、乗ってみたかったんですよねー☆

 というわけで、直前思い付きの函館旅行にお出かけすることにしましたー

東北新幹線 やまびこ51号
  宇都宮
(06:54)→仙台(07:59)

列車番号51B E5系電車(U28編成)

 北関東から北海道へ向かうとなると、在来線で大宮に出るか、やまびこ号で仙台に出るかして、はやぶさ号に乗り継ぐことになります。今回は若干お安い仙台乗り換えを利用することにしました。

 始発のやまびこ号の指定席はそこそこの混雑ぶり。のんびりと自席で朝食代わりのパンをかじりながら、北へと向かいます。

 那須塩原あたりまでは快調に走行していたやまびこ号なのですが、強風の影響で徐々に速度が落ちてきました。
 実はこの日、東北北部から北海道にかけて爆弾低気圧が通過していました。その影響が南東北まで及んでいたようで、断続的に猛烈な風雨となっていました。
 白河あたりからちょくちょく速度を落としていたやまびこ号ですが、通過するはずの白石蔵王駅ではついに側線の3番線に入線して臨時停車しちゃいました。

 本来は通過駅なので、めっちゃレアなテロップが表示されてます。なんでも、仙台駅付近で風速が規制値を超えたらしく、しばらく運転見合わせとのこと。
 しばらくすると、仙台で乗り継ぐ予定だったはやぶさ1号も下り本線の1番線に入線して臨時停車してました。

 運転再開を待っていると、大間から乗る予定だったフェリー会社から電話が。津軽海峡も猛烈な時化らしく、早くも欠航が決まったとのこと。こうなると、北海道に渡る唯一の交通手段は新幹線だけになっちゃいます。さて、どうしましょうか・・・

 運転再開して仙台駅に到着した時点で55分遅れ。幸いにして予定のはやぶさ1号との接続はしてくれましたが、どこで運転打ち切りになってもおかしくない状況です。とりあえず、後続のはやぶさ1号に乗り越えて、行けるところまでは行ってみることにしましょう。

東北新幹線 はやぶさ1号
  仙台
(08:06)→八戸(09:21)

列車番号3001B E5系電車(U22編成)

 仙台を発車したはやぶさ1号は、意外なことに思いっきりスピードを上げました。車窓からはきれいな虹まで見えてます。
 これなら大丈夫かなーと思ったのですが、盛岡以北はやっぱりのろのろでした。

 定刻より1時間10分遅れで八戸駅に到着。
 すでにフェリーの欠航が決まっていたのでこのまま乗り越して終点まで行ってもよかったのですが、列車はなかなか出発する気配がありません。車掌のアナウンスによれば、お隣の七戸十和田駅あたりで飛来物による架線支障が発生し運転再開の見込みがたたないとのこと。
 こうなったら予定どおり在来線を使うしかなさそうです。

 新幹線の運転見合わせを受けて利用客が大混乱している新幹線改札口を出て、お隣の在来線ホームへ。
 在来線も強風の影響で運休が発生しているようですが、幸いにして直近の青森行きは無事に出発してくれそうな雰囲気です。

青い森鉄道線 普通
  八戸
(11:04)→青森(12:37)

列車番号575M 701系電車(青い森8編成)

 ホームに降りてしばらくすると、折り返し青森行きとなる普通列車が入線してきました。

 古川以北の東北本線を乗るのは、実は数十年ぶり。高校生の頃に寝台特急ゆうづるで青森まで行ったとき以来です。当時はまだ機関車牽引の客車による普通列車なども残っていたし、電車寝台特急用の「月光形」581系を普通列車用に改造したいわゆる「食パン電車」715系1000番台も現役でした。もちろん、東北新幹線延伸により経営分離した「青い森鉄道」に乗るのは初めてです。
 それはともかく、当時の普通列車用の主力だった「食パン電車」715系1000番台の後を継いで利用客から大ブーイングを受けたのが、今回乗った701系。なぜ不評を買ったのかといえば、715系がクロスシートだったのに対して701系は全席ロングシートだったからです。おまけに、715系より1両少ない2両編成が基本。大都市近郊と違ってそうそう満員になることがなく駅間が長くて乗車時間もそれなりにある田舎の列車で全席ロングシートというのはあまりに利用客を無視しすぎてますし、1両減ったことで定員が減り朝夕の混雑が激しくなったそうです。そういった批判にさすがに懲りたのか、その後継となったE721系では一部クロスシートにして長距離客にも対応するようになりました。

 さてさて、列車は定刻どおりに八戸駅を発車。お隣の新幹線ホームでは、定刻より2時間近く経過した今もはやぶさ1号が停車しています。ひょっとしたら2時間以上遅延して特急料金が無料になったかもしれませんね。乗り越したほうが正解だったかも・・・
 八戸駅は定刻の出発だった青い森鉄道の普通列車。しかし、やっぱり荒天と無縁ではいられませんでした。途中の上北町駅では停電により20分ほど停車。野辺地駅でも天候調査で10分ほど停車。そしていくつかの区間では25km/hの速度制限・・・結局、終点の青森駅到着は1時間遅れの午後1時半過ぎでした。

 青森駅で降りるのも高校生の時以来です。でも、ホーム先頭には青函連絡船との乗り換え口となっていた跨線橋が残っているし、あんまり変わってないですね。
 フェリーが欠航となった今、北海道に渡る手段は新幹線のみ。なので、青森駅の指定席券売機で新青森駅から新函館北斗駅までの特定特急券を買ってから、新青森駅へと向かうことにします。

奥羽本線 快速「リゾートしらかみ4号」
  青森
(13:51)→新青森(13:57)

列車番号8634D HB-E301形(青池1編成)

 青森駅では、たまたま五能線経由秋田行きの「リゾートしらかみ4号」がとまっていました。この列車は全車指定席なのですが、青森駅と新青森駅の間だけは乗車券のみで乗車できます。まあ、たったの1駅6分くらいなのですがね。
 この日は爆弾低気圧のおかげでこの「リゾートしらかみ4号」も途中の弘前駅止まり。いつか、ゆっくりとこの列車で五能線を乗ってみたいものです。

 列車は定刻どおりに新青森駅に到着。いざいざと新幹線改札口を抜けて下りホームに向かったのですが・・・
 電光掲示板には、次の列車として「12:13発 はやぶさ13号」と表示されてます。でも、今の時刻は午後2時過ぎ・・・

 ホームの駅員さんに尋ねてみたら、次のはやぶさ号が来るのは早くて3時半とのことです・・・

 仕方がないので、新幹線コンコース内の駅そばで遅い昼食をいただきます。可もなく不可もなくって感じのお蕎麦でした。

 たいくつなので、NewDaysでデザート&コーヒーもいただきます♪

 食後は新幹線コンコースをうろうろ。
 駅の片隅にはこんな看板がありました。
 この駅から東京に旅立つ子はかなり多いんでしょうね。

北海道新幹線 はやぶさ13号
  新青森
(12:37)→新函館北斗(13:34)

列車番号13B E5系電車(U29編成)

 待つこと1時間半。ようやく新函館北斗行きの新幹線がやってきました。
 車内は、思ったよりガラガラ。フェリーが欠航した影響で前の便は大混雑だったってTwitterでは騒がれたんですけどね。
 大遅延して新函館北斗からの乗り継ぎがめちゃくちゃになってるためか、車掌さんが巡回して札幌行きの特急に乗り継ぐ人数を数えてました。積み残しが出そうなら臨時で増結するつもりなんでしょうね。

 新青森駅から1時間弱で終点の新函館北斗駅に到着しました。
 ホームから乗り換え改札口のある2階コンコースに上がると、なぜか自動改札機が使用停止になっていて、駅員さんが窓口に並ぶように促しています。なんでも、列車が大幅に遅延したので特急料金を払い戻してくれるとのこと。
 指定席ならともかく列車指定も無い特定特急券でも払い戻してくれるのかしら?と首をかしげながら窓口で尋ねてみたのですが、ノープロブレムで新青森からの特定特急料金¥4,000が返ってきました。なんか、申し訳ないなぁ。

函館本線 普通「はこだてライナー」
  新函館北斗
(16:45)→函館(17:05)

列車番号1350M 733系電車(B1004編成)

 さてさて、再び改札口を抜けて在来線ホームへ。そこで待っていたのは函館行きの普通「はこだてライナー」です。

 北海道新幹線の「新函館北斗駅」は、「函館」と言いながらも実際には函館駅から18kmほど離れています。新幹線開業前の「渡島大野駅」と呼ばれていたころも1時間に数本の普通列車はあったのですが、それだけでは新幹線アクセスには到底足りません。
 そこで、以前は非電化だった五稜郭駅~新函館北斗駅間を電化したうえで3両編成の電車を新幹線アクセス列車として走らせたのがこの「はこだてライナー」です。
 使用車両はデッキ無しで「スーパーさむい」と札幌地区で罵声を浴びた733系電車の函館地区用1000番台。味もそっけもない通勤型車両です。まあ、従来のキハ40形による普通列車も残ってますから、コレが嫌な方はそちらを利用しましょうね。

 終点の函館駅には午後5時過ぎに到着。結局、予定より若干早く着きましたね。

 函館は弱いみぞれ交じりの空模様。普段の土曜日の夕方ならホテルへ向かう人がごった返すところなのでしょうが、コロナ騒動のせいか目抜き通りにも人影はまばらです。一応、北海道が独自に出していた緊急事態宣言は昨日までだったんですけどね。


(上の写真は翌日撮影)
 今回のお宿は「ラビスタ函館ベイ」。
 全国で大浴場付きビジネスホテル「ドーミーイン」を展開する共立メンテナンスがリゾート型ホテルの第一号として建てたのがこれです。

 チェックインして客室に入ってビックリ。部屋指定の無い格安プランなのに、アサインされたのは広々としたツインルームでした♪

 水回り。
 大浴場があるのでバスタブは省略されシャワーブースのみです。

 お部屋は6階。窓からは函館港がよく見えます。

 ラビスタ函館ベイの名物が、各部屋に設置されたハンドミル付きのコーヒーセット。2杯分のコーヒー豆も用意されていて、挽きたてのコーヒーを好きな時にいただけます。なお、追加のコーヒー豆セット(ペーパーフィルターやミルク・砂糖付き。)もフロントで2杯分¥200円で販売されています。考えようによっては缶コーヒーより安上がりかも。

 今回はホテル内にあるレストランでの夕食付きでした。せっかく2泊するので、初日は中華料理のコースをいただきます。
 通常¥5,000円のコースがこちら。さらに、宿泊プランの特典で1ドリンク&タラバガニ料理1皿がオマケで付いてくるという大盤振る舞い!大満足です♪

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