JR乗りつぶし旅行~函館本線~ Part2(中編)

 翌朝。屋上の温泉大浴場で一風呂浴びてから朝食会場へ。
 コロナ騒動で観光客ががた減りと聞いていた割には、朝食会場は大行列。見渡すと、外国人観光客の姿は全くなく、代わりに日本人の若い夫婦や家族連れを多く見かけました。ひょっとすると、コロナ騒動で海外に行けなくなった新婚さんがハネムーンで来ているケースもあったかもですね。
 北海道のドーミーインの朝食といえば具材乗せ放題の海鮮丼が有名なのですが、今回は具材の入ったカップを持って行って自席で海鮮丼を作るスタイルに変わってました。醤油や山葵も小袋入りのだったし、これもコロナの影響かしら?コロナは本当にメイワクですねー!

 食後は、腹ごなしに往路で乗るはずだったフェリーのターミナルまでお散歩に出かけます。
 函館港の海沿いには、今回泊まったラビスタ函館ベイの近くから函館港幹線臨港道路という高架橋の道路が通っていて、函館港を一望できます。

 目の前には、青函連絡船記念館となっている摩周丸が停泊してます。奥には函館山が。
 のんびりお散歩するには最高の歩道なのですが、残念ながらこの日は昨日に続いての強風。晴れてて気温は高いのですが、体感温度はめっちゃサムイです・・・

 フェリーターミナルは、思った以上に遠かった!
 のんびり海岸沿いを歩けば着くだろうと調べずに行ったのが大失敗で、函館駅から歩いて1時間半かかりました。

 さて、思った以上にキレイなフェリーターミナル。コンビニで支払ったときのレシートがあったので払い戻しはあっさりと終了。さて、あとは函館駅に戻るだけなのですが・・・
 交通手段は、フェリーに接続している一日数本の連絡バスと、JR駅を経由せずに五稜郭へ向かう路線バスだけ。あとは、1kmほど離れた旧江差線「道南いさりび鉄道」の七重浜駅まで歩くか、といったところです。
 ホテルからのお散歩で足が痛くなっていたワタシは、仕方なくタクシーで五稜郭駅へ向かいました。

 津軽海峡フェリーターミナルから五稜郭駅まではタクシーで15分、¥1,300円ほどです。
 道すがらタクシーの運転手さんと話したのですが、北海道はコロナ感染者全国1位の百数十人を輩出しているもののその大半は札幌でして、函館周辺はほんの一桁。しかもそのうち函館市内の感染者3人は、お隣の七飯町で感染した人を収容した病院の関係者なんだとか。函館市内ではまったく感染が広がっていないのに、観光客が全く来ないんだと嘆いていました。ちなみに札幌と函館は特急列車で約4時間、300kmの距離がありますから、内地で言えば東京から豊橋くらいの距離になります。東京と静岡・名古屋を一緒にされているようなものですからね。気の毒すぎます。

函館本線 普通  五稜郭(12:11)→函館(12:16)
列車番号127D キハ40形気動車(キハ40-1796)

 五稜郭駅からいったん列車で函館駅に戻ります。
 やってきたのは、木古内からの道南いさりび鉄道の普通列車。ほんの5分ほどで函館駅に到着します。

函館本線 普通  函館(12:31)→森(13:54)
列車番号4835D キハ40形気動車(キハ40-835+1811)

 函館駅に戻ったのは、この列車に乗るためでした。
 一日に数本だけある、新幹線駅である新函館北斗駅を経由しない「藤城支線」経由の普通列車です。

 旭川から札幌、小樽、長万部を経由して函館に至る函館本線ですが、南側の森から函館までの区間は8の字になっていて、大沼駅の北と南に2つずつのルートがあります。本線は、森駅から駒ヶ岳の西側の内陸のルートを抜けて大沼駅に向かい、そこから新函館北斗駅を経由して函館駅に向かうルート。そしてその東側にあるのが「藤城支線」「砂原支線」という2つの支線。どちらも一日に数本しか通らないローカル線です。

 車内はご覧のとおりがらんとしています。函館近郊の駅へ向かう地元の方数人と、私のように「藤城支線」目当てのヒト数人だけ。
 車内には繰り返し、「この列車は新函館北斗駅を経由しません。」というアナウンスが流れてました。

 列車は、定刻どおりに函館駅を出発。五稜郭駅、桔梗駅、大中山駅、七飯駅と停まります。七飯駅からは新函館北斗駅へ向かう本線と別れて、いよいよ藤城支線へと入ります。

 「藤城経由」と案内される藤城支線ですが、七飯駅の次は大沼駅でして途中駅は皆無。「藤城」というのは経由する地名にすぎません。この藤城支線は、本線の急勾配を避けるために下り(札幌方面)専用の新線として建設された路線でして、今でも急勾配を避ける貨物列車はメインルートとして使用するものの、旅客列車は一日に3本だけです。まあ、この支線に途中駅は無いので、無理にコッチを通る必要性はありませんよね。

 七飯駅を出発すると、高架橋に上がって本線をまたぎ、ゆっくりと山裾へと向かいます。車窓からは、真新しい新函館北斗駅を遠くに望めますね。山裾にたどりつくと、いくつかのトンネルをくぐりながら峠を登っていきました。

 七飯駅から15分ほどで大沼駅に到着。ここからは本線を経由して森駅を目指します。
 噴火湾の海岸沿いに点在する集落を結ぶ砂原支線と違って、本線は大沼国定公園を縦断する路線。駒ケ岳山麓の原生林を突っ切るコースなので、周囲には大自然が広がります。
 というか、自然しかない。以前は駒ヶ岳駅を出ると、東山駅、姫川駅と2駅あったのですが、現在は13kmの距離に駅は一つもありません。もっとも、姫川駅は現在信号場となっていまして、乗った列車はこの信号場で上り(函館行き)特急列車の通過待ちを行いました。

 列車は定刻どおり、午後2時前に終点の森駅に到着。
 まずは、改札口を抜けて駅前のロータリーへ向かいます。

 ロータリーに面した売店でお買い上げしたのが、森駅名物の駅弁「いかめし」。1箱¥700と、駅弁にしてはリーズナブルなお値段ながら、味は相変わらずの絶品です。駅の待合室で、ペロリと平らげちゃいました♪

 さて、あとは上り函館行きの列車を待つばかり。うろうろと駅構内を見回していると、こんなポスターを見つけました。
 北海道のローカル線はほとんどが非電化。そこで普通列車用として活躍するのがキハ40形なのですが、既に製造から40年前後が経過しています。さすがにこれ以上の延命は・・・というわけで徐々に新型車両H100形に更新されていく予定。そんなわけで、こーゆー記念きっぷが売り出され始めたわけですね。
 それにしても、取り扱ってる駅が主要駅だけじゃなく追分駅とか倶知安駅、七飯駅などマイナーな駅まで混じっているのがニクイです。すべてコレクションするのは相当大変そうです。

 そうこうしていると、駅員さんが事務室から出てきてホワイトボードをいじり始めました。なになに?とのぞき込むと、なんと倒木の影響で函館と札幌を結ぶ特急列車が軒並み運休とのこと。
「どうしよう~」と困り顔のお客さんも何人か見かけました。そりゃ、そーですよね。札幌・函館間は高速バスが全盛の北海道内で数少ない鉄道優位の幹線。高速バスは軒並み撤退しちゃってます。
 いわゆる「山線」経由の臨時列車でも走らせないのかしらね?

函館本線 普通  森(14:38)→函館(16:33)
列車番号2842D キハ40形気動車(キハ40-831)

 そろそろ上りの普通列車が来る時間なのでホームへ。
 美しい駒ケ岳を眺めていたら、長万部駅始発のキハ40形単行の普通列車がやってきました。特急列車が運休した影響で混雑してるかな?と心配したのですが、ガラガラでしたね。

 この列車は砂原支線経由。渡島半島の海岸線を、ぐるりとゆっくり走ります。ほどよい満腹感&疲労であっという間に夢の中です・・・

 夕方4時半過ぎに、定刻どおり終点の函館駅に到着。
 ホテルに戻って一風呂浴びてから、昨日同様に1階のレストランへ向かいます。

 今宵の晩餐は洋食コース。2皿目のタラバガニは、宿泊プランの特典です♪
 大変美味しくいただきましたよん☆

 函館最後の夜なので、12階にあるバーにも寄ってみました。
 赤レンガ倉庫街を見下ろしながら、のんびりお酒をいただくのもなかなかいいものですね。

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