裏磐梯にて1(中編)

 翌朝。朝風呂(←狙いどおり貸し切りでした♪)を楽しんでから朝食会場へ。

 朝食はオーソドックスなビュッフェスタイル。なのですが、喜多方ラーメン(←にしては麺が細め。でも会津地鶏のスープはとっても美味。)やカレー焼きそばといったご当地メニューもありました。水が良いので、コーヒーがとっても美味しかったです♪

 さて、この日は台風15号が午前中東日本を通過しました。北関東は河川が氾濫しかかるほどの影響を受けたようですが、福島県と山形県の県境に近い裏磐梯は大したことはなく。
 当初、今日は一日読書タイムかなーと思っていたのですが、お昼前には雨が止んできてお出かけできそうな感じになってきました。

 向かったのは、昨夜コンサートの帰りに運転手さんから「けっこう迫力ありますよ。」と勧めてもらった小野川不動滝。入口の駐車場へはホテルからクルマで数分です。
 滝の入り口は2か所あるのですが、今年8月の水害で1つは木道が流されて通行止めでした。今年8月の水害はこの辺に甚大な被害をもたらしたらしく、五色沼からホテルへ向かう道の途中には未だに土砂崩れで通行止めになったままの箇所や片側交互通行になっている箇所が残っています。

 この日の気温は20℃を下回っていたのですが、とにかく湿気がすごかったです。台風の影響でしょうね。車を降りたときは肌寒い感じで上着を着てきちゃったのですが、次第に大汗をかいてメッチャ後悔しました。
 入口から20mくらい進むと、ご覧のような土と砂利の道。

 7,8分歩くと、石段が見えてきました。

 どこまでも続く石段・・・
 約140段あるらしいです。

 ようやく石段を登りきると、滝まであと200mという看板がありました。

 ぬかるんだ山道を進むこと5分ほどで、川にかかる橋が見えてきました。橋のたもとにある建物がその名の由来である不動尊なのかしら。

 小野川不動滝に到着です。落差は約25m。大雨で水量を増していてなかなかの大迫力です。橋を渡って滝の正面に行くと凄まじい水しぶきが飛んでいて、慌てて引き返しました。紅葉シーズンはとってもキレイなんでしょうね。

 せっかくなのでもう1枚。
 この滝から流れる小野川の川沿いには下流にある小野川湖(五色沼を構成する湖の1つ。)まで遊歩道があるのですが、8月の水害の影響であちこち寸断されてました。この滝への道が片方だけでも残っていてホント良かったですー。

 さて、予定ではホテルまで戻ってからロープウェイに乗る予定でした。今回の宿泊プランでロープウェイの往復無料券が付いていて、しかも山頂駅では音楽祭のイベントがあるとのことだったんです。ランチも山頂駅のカフェでパスタでもいただこうかなーと考えてました。
 ところがね、ホテルに戻るとそこは凄まじい濃霧。10m先も見えそうにありません。これじゃあ、ロープウェイに乗ってもしょうがないし、霧雨じゃ音楽祭どころじゃなさそう。
 そんなわけで、踵を返して向かった先は五色沼。昨夜コンサートがあったアクティブリゾーツの向かいにある毘沙門沼のほとりが散策路の入り口になります。
 まずはレストハウスでランチタイム。手打ち天もりそば¥1,400ナリは海老天2本が付いていてなかなか豪華でした。

 ランチを終えたら、さっそく散策路へ。滝で懲りたので、上着はクルマに置いていきました。
 スタートの毘沙門沼は、ボート遊びもできる探勝路沿いでは最大の沼です。台風が過ぎて晴れてきたのか、磐梯山も姿を見せ始めました。
 五色沼自然探勝路は、この毘沙門沼から赤沼、みどろ沼、竜沼、弁天沼、るり沼、青沼、柳沼を経て桧原湖へ至る約4kmのトレッキングコース。天気が良ければ楽しいハイキングを楽しめるのですが・・・

 うっかり上着とともに傘もクルマに置いてきたワタシを嘲笑うように、赤沼まで歩いたところで霧雨が降ってきましてね。慌てて引き返す羽目に。幸いそれほど雨は強くならず、びしょ濡れだけは回避できました・・・

 ホテルに戻って温泉に入り一息ついたら、お楽しみの夕食。外はようやく薄日が差してきました。

 前菜はノルウェーサーモンのお菓子仕立て、プティサラダ添え。
 うーん、正直イマイチ。ナイフとフォークじゃ食べにくいことこの上ないし。似たようなのだと、草津で食べたタルタル仕立ての方がよっぽど美味しかったです。

 スープは会津地鶏のスープ。具材は冬瓜と小かぶ。これは朝のラーメン同様(笑)にとっても美味でした。

 魚料理は舌平目のパネ、南瓜のムースリーヌエビス風味。「エビス風味」が何を意味するのかよくわからないけど、カレーの風味のソースがかかってました。南瓜のムースとの相性はピッタリ。白ワインがくいくいと空きました

 メインは牛フィレ肉のグリエ、エシャロットソース。ハーヴェスト鬼怒川と同様に、このお肉は本当に柔らかくていいお肉でした。そして付け合わせも美味。

 デザートは赤米のブランマンジェというもの。それにチョコチップ入りのバニラアイスクリームが添えられてます。
 なんとも不思議な味のデザート。ブランマンジェとはババロアみたいなものなのですが、中に入った赤米が不思議な歯ごたえを感じさせます。全体的に甘さは控えめで美味しかったです。
 これにパン(ハーブソルト入りのオリーブオイルが付いてました。)とコーヒーが付いてひととおり。

 さて、今宵は音楽祭のフィナーレということで、こちらのグランデコ東急ホテルが会場となって「谷真人・木山裕策ハートフルコンサート」が開催されました。会場は昨日と違ってロビーラウンジなので立ち聞きし放題なのですが、ラウンジ内のソファーを並べ替えて用意された席は昨夜同様¥3,000ナリ。50席すべてが埋まってましたね。
 まずはEric Satieの”Je te veux”を谷さんのピアノソロでスタート。その後は谷さんのピアノ伴奏と木山さんのボーカルのみによるシンプルな演奏が続きます。まずはさだまさしさんの名曲”秋桜”。そして木山さんの持ち歌”旅立ち”。このあたりは木山さんの美声がピッタリ合ってました。
 ムッシュかまやつの”やつらの足音のバラード”、再び木山さんの”永遠”を歌ったところでお中入り。後半はスターダストレビューの”木蘭の涙”、夏川りみの”涙そうそう”。この辺も木山さんが得意そうな曲ですね。木山さんの歌は初めて聞いたけど、声量と迫力もさることながら、聞かせ方がとっても上手です。家族愛をテーマにしたバラードが多いようで、それをとっても表現豊かに歌い上げていました。一方で、最近ではバラエティー番組によく出てるようで、そのせいなのか関西人の地なのかMCではとにかくよく喋る。何度も谷さんがブレーキをかけているのが笑えました。
 客席に親子連れが多いのを見て、プログラムにはないタンポポ合唱団の「はじめの一歩」を1コーラスだけサービス。予定外でリハもしてないって言ってましたけど、そこはプロ。お見事でした。
 この後は、山下達郎の”Ride on Time”、そして井上陽水の”飾りじゃないのよ涙は”とアップテンポの曲が続きました。この手の曲をピアノ伴奏とボーカルだけでやるのって結構好きです。毎年、塩谷哲さんがやってるSaltish Nightでも、どうやってこれだけの迫力をピアノだけで出せるんだろうと首をひねるくらいの演奏を聞かせてくれますが、今回の谷さんの演奏もなかなかのもの。特に”飾りじゃないのよ涙は”ではMCで「ぜひ谷さんのジャズテイストの伴奏もお楽しみください。」って言ってたけど、ホントに聞きごたえがありました。
 ラストは木山さんの代表曲”Home”。そしてアンコールは中島みゆきさんの「糸」でした。表題どおり、「ハートフル」な曲が多く、ほっこりしたひと時でした。

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