翌朝。ホテルから無料送迎バスに乗って空港に向かいます。 一昔前は決済をしたANAカードをかざせばダイレクトに保安検査場へ行けたのですが、今は最初に自動チェックイン機かスマホでチェックインをしないといけなくなりました。さらに、手荷物の中に爪切りがあったのを思い出して、自動手荷物預け機で手荷物を預けてから保安検査場へ。 |
ANA651便 東京/羽田(HND)(07:45)→岡山(OKJ)(09:05) |
搭乗口に行くと、出発まで20分以上あるのに優先搭乗はとっくに終わって一般搭乗が始まってました。もっとも一般と優先の改札が分かれているので、ワタシは列に並ばずに改札を抜けられましたけどね。 |
使用機材は3-3アブレストの小型機B737-800。広島あたりまでは新幹線と競合するので小型機で十分なんでしょうね。 |
定時に出発し、D滑走路RWY05から離陸。ぐるりと右旋回して上昇します。 |
多摩川を逆流するようにヒコーキは西へ。 |
南アルプスを超えて飯田市の上空へ。 |
関が原を超えて米原上空へ。琵琶湖が見えてきました。 |
大阪を抜けて中国自動車道沿いに西へ向かいます。 |
美味しいそうめんで有名な「揖保乃糸」のふるさと、揖保川が見えてきました。 |
なにやら変わった形の建物が見えるなぁと思ったら、大型放射光施設「Spring-8」でした。 |
岡山桃太郎空港に到着。 |
桃太郎伝説発祥の地として文化庁の認証まで受けている岡山県。空港名も平成30年に「岡山桃太郎空港」という愛称を付けちゃいました。 岡山空港からは岡山駅と倉敷駅へリムジンバスが出ています。どちらも所要30分ほどで便数もそこそこあります。チケットはバス乗り場にある券売機で買うかバス内での清算となるのですが、どちらもSuicaが使えて便利。 |
ほぼ定刻に倉敷駅へ到着。 |
倉敷と言えば、白壁の街並みを残す美観地区。駅から歩いて十数分という距離にあります。 |
倉敷は、高梁川を用いた水運の要衝であり江戸時代には天領だったという歴史を持ちます。もともと港町だったものが干拓により海岸線が遠ざかったため、高梁川から瀬戸内海まで船を通すために造られた運河が倉敷川。物資の集積地として倉敷川沿いには白壁なまこ壁の蔵が立ち並んでいたのですが、その景観を保存し観光資源として利用したのが現在の倉敷美観地区です。 |
路地の風情は「小江戸」と呼ばれる川越などに似ていますね。 |
倉敷川沿いには柳並木がいい雰囲気を醸し出しています。 |
朝からかなりの人出で大賑わいですが、一歩小道に入り込むと静かで落ち着きます。 |
この美観地区のはずれにあるのが、アイビースクエアです。赤レンガの建物を、その名の由来にもなっている蔦が覆っています。 |
このアイビースクエアにしろお隣の大原美術館にしろ、このあたりの大地主であり豪商だった大原家によるもの。大原財閥の規模の凄まじさを感じます。 |
先ほどの入口はもともと工場の通用門でして、正面玄関はこちら。今もホテルとして営業しているらしいけど、泊まり心地はどうなのかしらん。 |
有名な大原美術館にも寄ってみたかったのですが、さすがに時間切れ。そろそろ駅に戻りましょう。 |
伯備線 特急やくも9号 |
やってきたのは旧国鉄カラーの381系。来月からは新型車両273系が登場するため入れ替わりで順次引退予定のこの車両。そういう意味では、ある意味乗れてラッキーだったかも。 |
車内はほぼ満席。ワタシは予めe5489でチケットレス指定席券を購入してありました。チケットレスなら割引もあるしね。 |
伯備線は高梁川・日野川沿いに中国地方を横断する路線。山陽地方と山陰地方を結ぶ陰陽連絡路線のうち事実上唯一の幹線です。 |
日本初の振り子式車両である381系ですが、もともとは名古屋と長野とを結ぶ特急「しなの」の高速化のために制作されたもの。その後「カーブだらけに強い」という特性を活かして紀勢本線の特急「くろしお」、そしてこの伯備線特急「やくも」に順次投入されたのですが、現在「しなの」「くろしお」はすべて後継車両に置き替えられていて、現役で運用されているのはこの「やくも」のみとなっています。逆に言えば、ここだけ新型車両への置き替えがされないまま放置されていたってことですけどね。 |
徐々に山深くなってきましたが、列車は何のためらいもなくカーブが連続する線路をひた走ります。さすが振り子式。 |
新見駅に到着。乗ってきた「やくも」はさらに北の日本海を目指して走り去っていきました。 |
今回の旅の最大の目的は、ここを起点とする芸備線に乗ること。 |
伯備線・芸備線 普通 新見(12:58)→備後落合(14:24) |
今回乗車する備後落合行きの普通列車が入線してきました。もちろん、閑散路線向け小型気動車であるキハ120形の単行です。 |
芸備線の正式な起点は新見駅から2駅北にある備中神代駅。そこまでは伯備線を走ります。 |
高梁川と神代川の分岐点である備中神代駅を出ると、列車は西に進路を変えます。いよいよ、廃止寸前の区間へ。 |
廃止が囁かれるほど利用者が少ない理由のひとつは、所要時間です。乗ってみると分かるのですが、とにかく遅い。業界では「必殺徐行」と呼ばれる25km/h制限がそこかしこにあります。保線作業の必要を減らすためだとか、落石倒木があったときにすぐ止まれるようにするためだとかいろいろ理由は推測されてますけどね。 |
備後落合駅に到着。 |
そして構内踏切を渡った先には木次線の列車も。 |
閑散路線の集合地点に3つの列車が揃っています。 |
芸備線 普通 備後落合(14:40)→三次(16:00) |
さて、再び芸備線の旅に戻ります。 |
新見駅から三次駅まで同席したこのご夫婦もローカル線が大好きなようでして、近々津山線で桜を見に行く予定だとお話しされてました。 |
終点の三次駅に到着。ご夫婦は引き続き芸備線の快速列車に乗り込んで広島に向かわれました。 |
駅ロータリーの片隅に小奇麗な施設がありました。 |
駅に戻って時刻表を眺めます。 |
芸備線・福塩線 普通 三次(16:52)→府中(18:38) |
駅に戻ると、ちょうど広島からの普通列車が到着したところでした。キハ120形2両編成ですが、このうち後ろの1両がこれから乗る府中行きになるみたいです。 |
ところで今回使った乗車券は、倉敷駅から伯備線、芸備線、福塩線と乗り継いでの福山行きとなっています。そうなると、芸備線と福塩線の接続駅は塩町駅ですから、塩町駅からこの三次駅は乗車券の区間外となっちゃいます・・・ |
当初はおとなしく塩町駅で乗り継ぐ予定だったのですが、乗り継ぎ時間が1時間以上となる上に、塩町駅の周辺にはコンビニすら見当たらなくてですね。三次駅のほうが何かと時間つぶしできそうだったので、倉敷駅で塩町駅から三次駅までの往復乗車券を買い足しました。 |
塩町駅で芸備線と分かれ、列車は馬洗川を渡らずに西岸を南へ進みます。 |
福塩線は今のところ廃止の動きはありませんけど、府中駅より北側は極端に本数が少なくなる閑散路線。かつての可部線のように、府中駅以北がいつ廃止になってもおかしくない状況です。 |
吉舎(きさ)駅を出ると馬洗川を離れ東に進み、備後安田駅のあたりで上下川河畔に出ます。馬洗川も上下川も、日本海にそそぐ大河である江の川の支流なんですけどね。 やがて列車は上下駅に到着。山中の町だけに、このあたりで日が暮れました。 |
府中駅に到着。 |
福塩線 普通 府中(18:44)→福山(19:30) |
福塩線の特徴のひとつに、府中駅を境に乗客数が大きく変わるということがあります。 |
府中駅から45分で終点の福山駅に到着。乗り換え時間があまりないので、大急ぎで新幹線改札口を抜けて改札脇のセブンイレブン(←JR東日本の駅ナカコンビニNEWDAYSのようなもの。)で駅弁と缶ビールをお買い上げして新幹線ホームに向かいます。 |
福山市は古来から鞆の浦を抱えるなど瀬戸内の主要都市であり、今でもJFEスチールなど重工業都市として君臨しています。山陽新幹線ののぞみ停車駅ということでもその規模が分かりますよね。 |
山陽・東海道新幹線 のぞみ60号 |
さて、あとは帰るだけ。 |
やってきたのはJR西日本所属のN700系4000番台。当初から改良型として製造されたN700Aと呼ばれるものです。 |
さて、席に着いたらまずは腹ごしらえ。福山駅でお買い上げしたのはこちら「倉敷小町」というお弁当です。 |
中身はこんな感じ。たけのこご飯や鰆の醤油焼きが春を感じさせますし、ちゃんと倉敷名物のままかり酢漬けが入っているのがウレシイです。 東京駅からは終電での帰宅。明日は朝寝坊確定です。 |
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