JR乗りつぶし旅行~宗谷本線(前編)

 数年前あたりから、JR北海道がおかしくなってます。
 以前に札幌から釧路まで「おおぞら」のグリーン車に乗った時にはサービスの素晴らしさに感動しましたし、快速エアポートのuシートも大好きでした。もちろん、昔ながらのキハ14形なんかも旅情があって好きなんですけど。
 でもここ数年、自然災害を逆手にとって廃線に追い込んだり、グリーン車ですら車内販売を廃止したりと乗客視線ゼロの効率最優先。もはや、「旅客鉄道会社」と名乗るのすらおこがましい感じです。

 そんなJR北海道に潰される前にヤバそうな路線を乗り潰しておきましょう!というわけで、3月末の釧網本線に続いて宗谷本線に乗りに行くことにしました。

 今回もちょっと早めの便だったので川崎に前泊。自宅から始発電車でもギリギリ間に合うのですが、以前に田町駅付近で京浜東北線の事故に巻き込まれて危うく遅刻しかけたことがありまして。たまたま東横インのポイントがたまっていて無料宿泊できたので利用することにした次第です。
 6時半にお宿を出て、7時過ぎに羽田に到着しました。
 売店で朝食のサンドイッチを買ってから1タミのさくらラウンジへ。さすがに朝からビールは遠慮してカフェラテにしたのですが、入り口に近いコーヒーサーバーはミルクが品切れでエスプレッソしか出てきませんでした・・・

(44)JAL551便 東京/羽田(HND)(07:55)→旭川(AKJ)(09:30)
使用機材 ボーイング767-300ER(JA655J)
※ 便名前のかっこ書きの数字は、今年のJAL便通算搭乗回数です。

 今回の往路はJALの旭川便。旭川へはANAの場合エアドゥ運航のコードシェア便しか運航してないのですが、JALは自社便を運航しています。せっかくですから、ここでも回数を稼がせていただきました。

 JL551便はB767での運航。8割くらいの搭乗率でした。
 巡航高度までの上昇中は多少揺れがありましたが、上空ではとっても快適なフライト。しばらくすると、竜飛崎と津軽海峡が見えてきました。

 そして、苫小牧市街地と新千歳空港が見えてきたあたりで高度を下げ始めます。

 離陸から1時間半ほどで旭川空港に到着。北海道第二の規模を誇る都市だけに羽田との便数もそこそこあるので、けっこう大きな空港です。

 空港前のバス停は2つ。前には旭川駅行きのバスが停まってます。
 その後ろには美瑛・富良野方面行きのバス停。地図を見るとわかりますが、この空港は美瑛と旭川の中間点にあるんですね。時期的に富田ファームのラベンダーが見頃らしく、そっちへ向かう人もけっこういました。
 で、私はというと1日2本の旭山動物園直行便のバスに乗車。ちょうど乗ってきた羽田からの便に接続するようなダイヤになっていました。

 空港から40分弱で旭山動物園に到着。レンタカー組よりも早く着けたようで、入園した時点ではガラガラ。その後、一気に混雑してきましたが・・・

 まずは、大人気のペンギン館へ。
 テレビでもよく映される水中トンネルですが、思ったよりも短くてあっという間に通過させられちゃいます。
 でも、水中で泳いでいるペンギンを見られる貴重な場所なのは確か。

 2階に上がると、陸でよちよちしてるペンギンさんがいました。
 プールの底にはさっき通ったトンネルも見えます。
 やっぱり、ペンギンさんは陸のよちよち姿がかわいいですね♪

 もひとつ人気なのが、ホッキョクグマ館
 建物の外にもぼーっとしてるシロクマさんがいます。

 ここのウリは、カーリングでおなじみの「もぐもぐタイム」。この日は11:00から、係員がシロクマさんのプールに魚を1匹ずつ投げ入れます。すると、シロクマさんは水中にもぐって魚をくわえ、水面でもぐもぐ。その姿を、プール水槽のアクリル越しに観察できるという仕掛け。
 さすがにアクリル脇は大混雑だったので私は上から見物してましたが、こんなふうにシロクマの泳いだり食事したりという姿はなかなか見られないし面白いですね。

 こういう生態観察のための工夫をあちこちに仕掛けて大人気となった旭山動物園。ほかにも、樹上に橋を架けてレッサーパンダの本来の樹上生活を観察できるようにしていたり、普段は川に浸かっているカバさんをアクリル水槽越しに観察できるようにしていたりと様々な工夫が見られました。巨体が水中で泳いでいるカバさんなんかは迫力がありましたねー。

 アザラシさんも、水中と水面の両方から観察が可能。ペンギン同様に、陸ではのんびりモードなゴマフアザラシさんも、水中ではとっても機敏な動きです。

 キリンさんは、ご覧のとおり高い位置から観察できるようになってます。食事風景も間近で見られますよ。

 こんなに間近&同じ高さの目線でキリンさんをみるのも初めてかも。

 じっくりと見て回ったら軽く数時間は楽しめる旭山動物園でしたが、今回は時間の都合で2時間弱で終了。再びバスに揺られて旭川駅に向かいます。

 動物園から40分ほどで旭川駅に到着。
 あまりに立派な威容にびっくりしました。

 忠別川の北側にある旭川駅。北側は旭川の中心市街地、南側は忠別川河畔の公園になっています。

 駅舎の1階は市民の憩いのスペースになっているほか、観光案内所や売店、カフェスペースなども設けられています。あちこちにテーブル付きのベンチも設けられていて、お勉強中の高校生の姿もあちこちで見かけました。

 駅に隣接してイオンモールがあり、1階にはフードコートもあります。お昼時なので、フードコートのラーメン屋で味噌ラーメンをいただきました♪
 「旭川ラーメン」というご当地グルメもあるようですが、これがそうなのかどうかはよくわかりません。でも、美味しかったのは確か。

 さて、お腹も膨れたところで駅に戻りましょう。

 旭川駅は4面7線をもつ高架駅。まあ、デッカイです。でも、発着する列車の数からすると随分と無駄も多いような・・・

宗谷本線 特急サロベツ1号 旭川(13:35)→稚内(17:23)
列車番号61D キハ261系気動車

 やってきたのはキハ261系気動車。元々は、函館本線や根室本線で大幅な時間短縮を実現した振り子式車両キハ281系・283系で味をしめたJR北海道が、閑散線区である宗谷本線でも高速化しようと3匹目のドジョウを狙って作成した安価型振り子式気動車でした。そんなわけで、283系よりは簡素な車体傾斜装置を搭載するとともに、厳しい気候条件への対策とコスパを両立させています。
 ところが、相次ぐ事故でJR北海道では振り子式がタブーとなったため、現在では車体傾斜装置の使用は厳禁となりました。ただ、283系よりもコスパに優れるため、現在では宗谷本線用の0番台に加えて函館本線や根室本線用の1000番台が作成されるなどJR北海道の主力車両となっています。なお、最近作成されている車両はもはや車体傾斜装置の取り付け自体をしていないんだとか。

 普通車の車内。1000番台では可動式枕を備え座席ピッチも拡大されたりしているようですが、基本番台ではそのような改造はされていません。でも、JR東日本の普通列車グリーン車よりはクッションも柔らかくて長時間座っていても疲れませんでしたよ。
 4両編成でトイレは2か所。うちグリーン車の後ろにあるのはメッチャ狭いトイレ(JR東日本の普通列車グリーン車のトイレみたいな感じ。)でしたが、もう1か所はバリアフリー型でとっても広く、ちゃんと洗面台が独立して付いているタイプでした。ただ、掃除が行き届いていないのかどっちも臭かったデス。

 今回使用したのは「えきねっとトクだ値50」という割引きっぷ。JR東日本の予約サイト「えきねっと」から申し込むと50%OFFになる上にポイントまで付くというオイシイきっぷです。

 さて、いよいよ稚内まで約260km、約3時間半の長旅がスタートです。
 列車は旭川駅を出ると、いきなり36km離れた和寒(わっさむ)駅まで約30分ほどノンストップですっ飛ばします。その後もだいたい20km~40kmごとに、士別、名寄、美深、音威子府、幌延、豊富、南稚内と停車。駅と駅の間にも人家や田畑が広がる内地と違って、こちらはほぼ山林や原野。たまーに牧場が見える程度です。
 やっぱり北海道は広い!

 見渡すばかり草原が広がる牧場。こーゆーところで育てられた牛さんはオイシイんだろうなー。

 曇ったり晴れたりといった天気だったのですが、だんだんお日さまの光が黄色みがかってきました。

 日が暮れる寸前に稚内駅に到着。
 外に出たら、寒かった!

 こちらも旭川駅が改築されたのと同じ平成23年に現在の駅ビル「KITAcolor」(キタカラ)が開業しました。なんか、旅情も何にもない、フツーのきれいなビルです。

 日本最北の車止め。ここが日本の線路の北端です。
 平成23年の新駅舎開業に伴って、100mほど南下しているんだとか。

 こちらが現在の駅舎になる前の車止め。ちゃんと遺構として残ってるんですね。

 石碑には説明書きもあります。
 確かに、ここから北へ、線路をなぞったような舗装がされてました。

 旧駅舎の写真もありました。コッチの方が旅情があっていいと思うんだけど、それは旅人の勝手なんでしょうか。

 稚内駅は、改築前は1面2線に留置線を持っていたようですが、現在は棒線の1面1線。なので、南稚内駅からここまでは1列車しか入れません。最南端を走る指宿枕崎線の終着、枕崎駅も同じですね。まあ、この本数であればそれで十分なんでしょうね。
 寂しすぎる現状ですが、枕崎駅と違って特急が走り立派な駅ビルがある分、マシなのかもしれません。

 さてさて、ホテルにチェックインして荷物を置いてから、お楽しみのお食事タイム♪

 稚内駅の東側を南北に走る副港通り沿いに駅から5分ほど歩いたところに、水産加工会社が直営している居酒屋さん「うろこ亭」があります。

 お店に入ると、地元の人たちらしい方々でほぼ満席状態。「しばらく時間がかかりますよ。」と言われちゃいました。
 まあ、こちらは特に急いでいるわけでもないので、おとなしく港を望むカウンター席へ。のんびりと北海道は増毛のお酒「国稀」をいただきながら、料理を待ちましょう(増毛のお酒を飲んだら髪の毛増えるかしら?)。

 やってきたのは「海鮮焼き」!
 特大の子持ちぼたんエビが丸々1尾にアワビ、タラバガニの足が2切れ付いて¥3,980ナリ。都内だったらいくらとられるんだろ?

 続けてやってきたのは「ばふんうに丼」。こちらは時価なのですが、この日は¥3,800だったかな。おしんこに吸い物(練り物の具が入っていて、メッチャ美味しかった!)付きです。

 こんなにたらふくウニを食べたのは初めてかも。しかも、都内に出回るムラサキウニと違ってバフンウニはとっても濃厚です。うーんゼイタクだー!!
 はるばる稚内までやってきた甲斐がありました♪

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2 Responses to JR乗りつぶし旅行~宗谷本線(前編)

  1. ねずみ says:

    旭川駅は、本当に大きな建物に変わりましたよねー。新幹線を見込んでの大きさなのでしょうけど、現状ではちょっと無駄な印象も😓
    稚内駅も変わってしまったのですね。
    旧駅舎しか知らないので、びっくりです。

    • Lavender says:

      旭川駅、現在の発着本数からするとムダが多いですよね。この先、減ることはあっても増えることは無さそうですし。
      都内でこーゆーゆとりあるスペースができたら嬉しいんですが。

      稚内駅は、なんか味気無かったです~

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