JAL修行 その1(前編)

 コトの始まりは昨年8月の年末年始航空券争奪戦。SFCの予約開始直後にANAのホームページを開いたら、プレミアムクラスはことごとく完売。しかも、普通席も軒並み4万円台・・・とても手が出ません。
一方、ヒラのマイレージ会員資格しかないJALさんを覗いてみると、こちらは時間帯によっては2万円台。しかも、クラスJ席まで空いてたので、すかさずポチッと予約しちゃいました。

ワタシとしては、専用カウンターやラウンジアクセス、それに手荷物優待を受けられるANAの方が使い勝手がよいのですが、どうもANAは昨夏に料金体系を一新して以降、肝心の座席予約の段階で使い勝手が悪くなったみたい。どうやら「初めは高く売って、売れ残りは叩き売り」という路線のようですな。直前に買うのならそれでもいいけど、さっさと予定を決めたいときには非常に困る。

それならANAに縛られないように、JALも上級会員資格をとってしまおう!というわけで、今年はJAL修行が決まりました。

(1)JAL901便 東京/羽田(HND)(06:25)→沖縄/那覇(OKA)(09:20)
使用機材 ボーイング777-200(JA8985)
 早朝便なので、前夜は京急川崎で前泊。早朝に1本だけある横浜からのエアポート快特を使えばものの15分で空港に着けます。
さっさと保安検査場を抜けたのですが、それでもカードラウンジでコーヒーをいただく時間はありませんでした。モーニングコーヒーは那覇までお預けですね・・・
 沖縄便はJALもANAも、なぜかD滑走路の使用率が高い気がします。この日もRWY23からテイクオフ。
フライトは快適そのもの。のんびりとタブレットで読書しているうちに、ヒコーキは沖縄本島上空へ。そしてRWY36へ着陸。
那覇空港に着いたら、まずは制限エリア内の乗り継ぎカウンターへ。ここで今日搭乗予定の航空券すべてについて発券&チェックインをお願いしました。所要10分ほどで完了。

さて、いよいよJAL修行の幕開けです!

(2)RAC875便 沖縄/那覇(OKA)(10:30)→久米島(UEO)(11:05)

(3)RAC876便 久米島(UEO)(11:30)→沖縄/那覇(OKA)(12:05)
以上2便の使用機材 ボンバルディアDHC-Q400CC(JA83RC)

 羽田から那覇に着いて、次の便までは1時間ちょっと余裕がありました。なので、いったん保安エリアを出てターミナル1階の空港食堂で朝食をいただきます。次の食事はいつになるか分かりませんからねー。ついでに、同じターミナル1階のカードラウンジでカフェラテをいただきながら小休止。
一息ついたら、保安検査場を抜けて再び機内へ向かいます。

まずは、修行の「聖地」とも言われる久米島へ。何しろ、那覇=久米島便は所要時間35分でお値段も格安、さらに本数も多いとまさに回数修行にはうってつけの路線。なので、久米島は回数派修行僧から「聖地」と呼ばれてます。

 今回の修行搭乗の大半は、JALの孫会社琉球エアコミューターの路線です。このRACは現在ボンバルディアDHC-Q400CCの単一機材での運航となっています。プロペラ機ですが巡航速度は約700km/hと小型ジェット機B737-800の約70%となかなか俊足。RACが運航するような短距離路線ではそもそも巡航速度で航行する時間がほとんど無いため、ダイヤ上は同じ所要時間となっています。
機内は2×2アブレストの全50席。もともとQ400は70席が標準なのですが、RACのQ400CCは離島との貨物輸送を充実させるために貨物室を大きくする代わりに定員を削っています。なお、座席間隔はB737と遜色ないゆとりがありましたし、シートも他のジェット機と同じ革張りシートとなっています。
 那覇=久米島便は、慶良間諸島の真上を通過する路線です。晴れていれば慶良間諸島の眺めを楽しめるのですが、冬場の沖縄は大半が曇り空。この日もひたすら雲海の上を飛行すること20分ほどで久米島空港に到着です。

久米島には数年前までは毎年夏と冬にダイビングのため訪れていたのですが、最近は沖縄本島でのダイビングが多くとんとご無沙汰でした。でも、少なくとも空港周りはまったく当時と変わってないですねー。変化があるとすれば、空港ビルの2階にカフェができたことぐらいでしょうか。
さて、プロペラ機の場合はボーディングブリッジが使えないのでタラップからエプロンに降りて、そのまま歩いて空港ターミナルへ。そしてそのまま保安エリア外に出るのですが、ワタシは折り返し便に乗るためすぐに横にある保安検査場をくぐります。空港職員から見たらさぞかし奇異な客のはずですが、↑にも書いたとおり久米島空港に限れば見慣れた光景なのか、誰も眉一つ動かしません。

 保安検査場を抜け搭乗待合室へ。どうやら5分遅れるみたいです。
待つことしばし、ついさっき通った通路を逆に抜けて、再び機内へ。CAさんが「あれ?」というような表情をされていましたが、8割「わざと」でしょうね。見慣れてるでしょうから。
(4)RAC815便 沖縄/那覇(OKA)(13:20)→与論(RNJ)(14:05)

(5)RAC816便 与論(RNJ)(14:30)→沖縄/那覇(OKA)(15:10)

(6)RAC879便 沖縄/那覇(OKA)(15:50)→久米島(UEO)(16:25)

(7)RAC880便 久米島(UEO)(16:50)→沖縄/那覇(OKA)(17:25)

(8)RAC883便 沖縄/那覇(OKA)(18:10)→久米島(UEO)(18:45)

(9)RAC884便 久米島(UEO)(19:10)→沖縄/那覇(OKA)(19:45)
以上6便の使用機材 ボンバルディアDHC-Q400CC(JA84RC)

 さてさて、ここでランチタイムを1時間ちょっと設けてはおいたのですが、朝ご飯が予定外に遅かった(予定では羽田からの機内で食べるつもり。)のでお腹は空いてません。仕方ないので、沖縄名物の爆弾おにぎり1個を買ってバスラウンジの待合室で食べることに。
3連休でごったがえしている那覇空港ですが、それでも離島便が中心となる1階のバスラウンジはほぼガラガラ。トイレもたいてい空いているので、ゆっくりくつろぎたいときにはオススメの場所です。

さてさて、ここからは夜まで同一機材の乗り継ぎとなります。休憩時間もほぼ皆無。気合いを入れましょう!

 与論島は奄美諸島最南端の島。奄美諸島自体、ワタシが訪れるのは初めてです。この日は曇りがちでしたが、運良く与論島上空は晴れてくれました。何とも美しい島ですねー。
 島の上空をぐるっと旋回してからRWY32に着陸。その途中、エメラルドグリーンの浅瀬に飛行機の機影がくっきりと映ってました。
 田舎の空港らしい小さなターミナル。もちろんヒコーキからは徒歩での移動となります。島の子供たちが屋上で見物しているのがなんとも微笑ましいです。
 せっかくなので空港の外へ。青い空に白いターミナルビルやゲートが何とも映えますね~♪

晴れて暑くなってきたことだしビーチへお散歩に行きたいところですが、残念ながらそんな時間は無し。保安検査場を抜けて狭い搭乗口から再び機内へ。CAさんが「おやおや」といった表情で迎えてくれます。

 帰りは沖縄本島の東海岸をなぞるようなルート。途中で目下大騒ぎ中の辺野古上空を通過しました。つい先日潜ったばかりの海域です。
上空からだとリーフやオイルフェンスもくっきりと見えますねー。
 那覇が近づくにつれて雲が多くなってきました。
眼下は海中道路で有名なうるま市近辺。この辺も夏に潜ったところです。

このあとは久米島往復を2往復。淡々とこなすだけ・・・のはずなのですが、最後の便でちょっとイヤな客がいました。そのヒト、ワタシと同じ修行僧のようで那覇から乗って折り返し便に乗ったのですが、その際に当初予約していた席が別の席に振り替えられたらしく、CAさんを捕まえてクレームを付け始めちゃったんです。RAC便はCAさんが一人しか乗務していないので、そんなクレーム対応が始まると当然出発準備は中断。「窓側席が良かったのに~」なんて子供のようなことを言い募る(外は真っ暗なのにねぇ~)客のおかげでたぶん5分は遅延したはず。
ようやく離陸した後も、再びCAさんを捕まえてひたすらクレーム。結局、那覇に着いてから飛行機を降りる際にまでCAさんに愚痴ってましたよ。ホント、気の毒でした。
念のため付け加えておくと、CAさんの本来業務は「サービス」ではなく「保安要員」、つまり乗客の安全確保なわけでして、客のクレーム対応といった「サービス」は「二の次」の仕事です。なので、CAさんへのクレームで飛行に影響が出るなんて事態はもってのほか。気にくわないことがあれば後日航空会社に言えばいいわけです。こんな客がマイレージの上級会員になろうなんて本末転倒も良いところだと思います。

そうそう、ワタクシ、そのCAさんにしっかりと目を付けられてたらしく、最後にヒコーキを降りる際にこんなプレゼントを渡されちゃいました~☆

アハハッ!確かにワタシは早朝から乗ってましたからねー。でも、ただ客として乗っていればいいワタシと、たった一人で乗客全員の保安を担わなきゃいけないCAさんとじゃ、その苦労は比べモノになりませんよね。

ちなみに、このサクライさんに全然ワタシは名乗ってはいません。わざわざPIL(Passenger Information List;飛行機が離陸のためドアを閉める際に、地上係員がCAさんに手渡している紙です。)を見て座席から名前を割り出したってことですね。ソコまでするほど、目を付けられた(笑)ってことです。ありがたいやら、畏ろしいやら~

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