安芸にて(前編)

 ワタシが幼稚園生のころ、ワタシの祖母は広島県の竹原市吉名というところで歯科医をしていました。夏になると、親と一緒によく新幹線と呉線に乗って遊びに行っていました。新幹線の記憶はほとんど無いのですが、呉線のボックスシートから海を眺めつつ、チップスターを囓った記憶は今でもかすかに残っています。たぶん、そのときの記憶がワタシの列車好き&旅好きの原点なんだろうなー。
 いつか再び訪れてみたいな~とは思っていたのですが、先日ふらっと立ち寄った小山駅のみどりの窓口で気まぐれに「サンライズ瀬戸」の寝台券を注文したら、無事にget。四国や出雲方面まで乗ることも考えたのですが、岡山から新幹線に乗り換えればとっても早く広島に到着できるみたい。それなら、と念願の吉名方面を巡る旅に出かけることにしました。

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 旅のスタートは夜9時過ぎの東京駅。
 上野東京ラインができたおかげで、北関東から東京駅へのアクセスはとっても良くなりました。発車時刻が22:00と遅いので、仕事終わりにいったん帰宅してシャワーを浴びてからでも悠々と間に合います。

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 しばらくすると、サンライズ瀬戸・出雲が入線してきました。
 寝台特急というと機関車に牽引される客車寝台というイメージが定着してますが、このサンライズ瀬戸・出雲は電車寝台。客車牽引だとどうしても加減速などの性能が劣ることや機関車対応の運転士養成が必要になることなどから、敢えて電車タイプでの開発になったのだとか。

東海道本線,山陽本線  サンライズ瀬戸・出雲
東京
(22:00)→岡山(06:27)

列車番号5031M 285系電車(出雲:I3編成+瀬戸:I5編成)

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 さてさて、ドアが開いたらワタシは真っ先に「あること」をしたのですが、それは後ほど。まずは車内のご案内をしましょうか。
 昔の寝台車(24系25型)に乗ったことのある人がそのイメージのままコレに乗車したら、あまりの違いにビックリするに違いありません。この列車は女性にも大人気なのだそうですが、確かに昔の寝台列車と違って清潔でスタイリッシュ。牛丼の臭いもしません!(←以前乗った寝台特急では車内販売の牛丼のタマネギ臭が凄かったので・・・)
 何よりも昔の開放型寝台と違い全て鍵のかかる個室になっていて(指定席扱いの「ノビノビ座席」(=いわゆる客船の雑魚寝部屋みたいなもの。)を除く。)プライバシーがしっかり確保されているのがウリ。これなら女性でも抵抗感無く安心して乗れるでしょうね。

 ワタシがアサインしたのは、個室では最も安い「ソロ」。サンライズ瀬戸の3号車とサンライズ出雲の10号車に20部屋ずつ設けられています。通路の両脇に個室が並んでいるのですが、この通路がとっても狭いんです・・・

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 3,10号車にはミニラウンジがあります。発車後、若者のグループがこのラウンジで騒いでいて少々メイワクでした。騒ぎたい気持ちは分かりますけどね・・・一応、個室が並ぶスペースとの間にはドアが設けられているのですが、それでもけっこう声が響いてました。

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 ミニラウンジの奥にはシャワールームもあります。ここもとっても清潔で快適でした。脱衣室もシャワーブースも狭さは感じなかったですし。

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 シャワーを利用するにはミニラウンジ内にあるこちらの自販機でシャワーカードを購入する必要があります(最上級個室のシングルデラックスのみ、無料でシャワーカードが付いてくるらしいです。)が,これには当然枚数制限(=シャワー用水タンクの容量限界)がありますので、乗客の中での争奪戦と相成るわけです。というわけで、ワタシが乗車して直行したのがこちらでのカード購入なのでした。

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 お買い上げしたカードがこちら。なかなか洒落たデザインですよね。
 こちら、¥320でお湯が出るのは6分間。シャワー利用中は一時停止して身体を洗うこともできます(ただし,夜と朝に3分ずつというように1枚のカードを2回に分けて利用することはできません。)ので、慌ただしさは無かったです。なお、列車内ではタオルの貸し出しや販売がありません。タオルは予め持参するか駅のコンビニ(車内販売自体が無いので。)で買っておく必要があるのでご注意を。リンスインシャンプーとボディーソープは備え付けがあります。

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 さてさて、ワタシのお部屋はこんな感じ。電子錠(自分で予め暗証番号を登録するタイプ)が付いたドアを開けると、目の前にはこんな階段が。

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 階段を上ると、ベッドと荷物置き場がこんな感じであります。荷物置き場は下段にはないらしいのでコレがあるだけまだマシですが、とにかく狭いです!広さ的には大昔に乗った寝台特急「富士」のソロの方がだいぶマシだったと思いますね・・・

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 枕元はこんな感じ。浴衣が備え付けてありますが、めっちゃ丈が短くとてもコレを着て外は歩けません。まあ、個室内でのパジャマ代わりですかね。

 さてさて、東京駅を発車すると、横浜,熱海と停まっていきます。3号車はモーターがある車両なので騒音が心配だったのですが、上段室だからか全く気になりませんでした。揺れは多少ありましたけどね。
 翌朝が早いので、ワタシはさっさと就寝。朝5時前後に姫路駅に着いたころに起き出してシャワーを浴び(事前情報によれば,深夜0時前後はシャワー室が混雑するとのこと。なので朝イチを狙ってみたら案の定ガラガラでした。),ゆっくりと荷造りを開始。列車は定刻どおり岡山駅に到着しました。

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