JR乗りつぶし旅行~函館本線(中編)

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さて,そろそろ駅に戻りましょう。
 雪が吹き付けるホームで待っていると,やってきたのはこちらの列車。

函館本線 普通  小樽(12:20)→長万部(15:15)
列車番号2940D キハ150形0番台気動車(キハ150-11+150-13)

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JR北海道の山岳ローカル線用気動車キハ150形です。JR北海道のベーシックなキハ40形2両分を上回るハイパワーなエンジンを搭載しており豪雪地帯の山岳区間でも単行運転が可能というディーゼルカーですが,この日は重連での運転でした。

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車内はこんな感じ。4人掛けクロスシート+2人掛けクロスシートというシート配置はJR東日本でのスタンダード気動車キハ100系と似たような感じですね。ちなみに,小樽駅出発時は満席で立ち客も出るという混雑ぶりでしたよ。

 旭川~札幌~小樽までは複線で電化されている函館本線ですが,小樽から先は非電化単線と急にローカル線になっちゃいます。一昔前は青函連絡船を介して本州と函館から札幌,旭川方面を結ぶ大動脈だった函館本線ですが,室蘭本線・千歳線(通称「海線」)がどんどん線形改良された一方で函館本線(通称「山線」)は急勾配で線形も悪いことから嫌われて現在では優等列車はすべて「海線」回りになっちゃっています。ということで「山線」はすっかりローカル線になっちゃってますが,2035年度開業予定(今のところ)の北海道新幹線はこの山線沿いになるみたいですよ。そうなると,この「山線」は完全に廃線になっちゃうのかなぁ~

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ローカル色漂うディーゼルカーに揺られること20分ほどで余市駅に到着。ここで一気に車内はガラガラになっちゃいました。
 余市といえばニッカウヰスキーの工場があることで有名です。ここで工場見学&試飲…というのもかなり惹かれますが,今回はガマンして引き続き山線の旅を続けます。

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余市駅を出ると,列車はキュッと方向を変えて余市川沿いに山の中へと突っ込んでいきます。然別から銀山にかけて,車窓は一面の銀世界…というより,猛吹雪。運転取りやめにならないかしら?と不安になってくるくらいです。
 しかし,倶知安峠のトンネルを越えると一気に気持ちの良い青空が広がってきました♪

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小樽駅から70分で倶知安駅に到着。ここで列車交換のために10分ほど停まります。ホームの自販機で缶コーヒーを買ってワタシもコーヒーブレイク。

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倶知安駅を出ると,車窓左手には羊蹄山が見えてきます。さすが,蝦夷富士と言われるだけあって美しい姿ですね~

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倶知安から30分ほどでニセコ駅に到着。「世界のニセコ」というだけあって,外国人のスキーヤーらしい方々がずいぶん乗り降りしてました。

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倶知安駅からニセコ駅を経て蘭越駅までは尻別川沿いにくねくねと渓谷沿いを走ります。川向こうにはニセコのシンボルであるニセコアンヌプリを初めとするニセコ連峰の山並みが広がります。

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さすがに2時間近くの列車旅でそろそろ眠気が…

 ふと気づくと,窓の向こうに室蘭本線の線路が見えてきました。

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小樽から3時間で長万部駅に到着。

 ここから引き続き函館本線を南に向かうのですが,その前にちょいとやることがあります。ワタシは大急ぎで駅の外へ。

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向かった先はこちら,かにめし本舗「かなや」です。駅から徒歩1分のところにあるこのお店にダッシュで駆け込み名物の「かにめし」をお買い上げ。大急ぎで駅に戻ります。

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駅に戻ると,やってきたこちらの列車に乗り込みます。

函館本線 特急「北斗14号」  長万部(15:27)→森(16:08)
列車番号5014D キハ183系2550番台&4550番台気動車

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ホントならここからも普通列車でのんびり旅をしたいところですが,次の普通列車は16:08発の函館行きまで1時間以上ありません。これだとお宿に着くのが「夜」になっちゃいますのでやむなく特急を使った次第です。
 さて,このキハ183系2550番台&4550番台は最高速度130km/h運転対応改造を施した通称「NN183系」と呼ばれる車両。車両はやはりスーパー北斗に使用されるキハ281系や283系よりは見劣りしますが,車内はちゃんとシートリニューアルされており快適です。
 ちなみに特急北斗に使用されている車両は130km/h運転改造を施されていない車両(550番台,1550番台)や改造車&非改造車双方に混結できる車両(4550番台)があって,血液型よろしく連結できる車両が決まってます。それゆえ車両正面下部にそれぞれ「120」「130」「120/130」と各車両の最高速度がちっちゃく書いてあったりします(上の写真じゃよく分かりませんけど…)。

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さて,せっかくのテーブル付きシートに座りましたので「おやつ」代わりに「かにめし」をいただくことにしましょう♪
 かに足をイメージしたというY字型の椎茸の下にはカニの身がぎっしり。そしてカニの身にまじっているタケノコがこれまた歯ごたえのアクセントになっていて…絶品です。箸休めに「奈良漬け」があるのも嬉しいですよね。
 ちなみに,特急「北斗」では長万部駅でこの「かにめし」を積み込むので車内販売でも購入が可能です。

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長万部から森にかけては,列車は内浦湾沿いに走ります。内浦湾という正式名よりも「噴火湾」という別名の方が有名かもしれないですね。ホタテの養殖が盛んなこの地域,今が旬のホタテをいただくのも今回の旅の目的の一つです♪
 八雲駅を出てしばらくすると,渡島半島の向こうに駒ヶ岳の姿も見えてきました。

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長万部から30分ちょっとで渡島半島の付け根にあたる森駅に到着。さすがに特急だと早いですね…
 この森駅は「いかめし」が有名ですが,さすがに「かにめし」を食べたばかりなのでパス。さっさとここから普通列車に乗り継ぎます。

函館本線(砂原支線)普通  森(16:11)→鹿部(16:40)
列車番号5886D キハ40形700番台気動車(キハ40-838単行)

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函館本線は森駅と大沼駅の間は2つの経路に分かれます。ひとつは駒ヶ岳の西側を突っ切るルート。こちらが本線になります。そして,もうひとつが駒ヶ岳の東側,渡島半島の海辺をなぞるように回り込むルート。通称「砂原支線」と言われる支線で,こちらは急勾配となる本線のバイパスとして造られたルートです。
 さて,私の乗った列車は砂原支線回り。渡島半島の漁村を巡るこの支線は地元のヒトの生活路線です。私の乗った列車は夕方ということもあり,学校帰りの高校生がちらほらと乗っていました。

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このルートは一昨年も通っているのですが,そのときは「夜」。当然,車窓は「真っ暗」で何も見えませんでした。今回ようやく車窓の風景を楽しむ事ができました。
 渡島半島の真ん中にそびえる駒ヶ岳。現在でもしばしば小規模の噴火を繰り返す活火山ですが,今のところ噴煙は上がってないみたいですね。その秀麗な姿から「渡島富士」とも言われる山容はなかなかのものです。

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森駅から30分ほどでお宿のある鹿部駅に到着しました。
 鹿部町は駒ヶ岳の真東に位置する漁村です。実は鹿部駅は町の中心部から3kmほど離れており,駅の周辺にあるのは見渡す限りの白樺林に埋もれた別荘地。そして,別荘地をてくてくと15分ほど歩くと今日のお宿が見えてきます


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今日のお宿はこちら,「鹿部ロイヤルホテル」です。
 大和ハウスグループが運営するこのホテル,部屋数が多くて大浴場と大きい食堂を備えた一昔前のいわゆる社用族向けホテルですね。ちなみに,周辺の別荘地も同じグループの分譲地みたいです。

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チェックインして通されたのは最上階8階のこのツインルーム。ワタシが御用達にしているビジホと違って,さすがにリゾートホテルらしい広さがありますね。

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一応ウォシュレットはありますが,どことなく古さが感じられるバスですね。まあ,ここは温泉大浴場があるのでバスは古くて狭くてもあまり関係はありませんが。

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ホテルの窓からの眺めは「さすが」の一言。ホテルと共にリゾートを形成している鹿部カントリークラブやその向こうに広がる内浦湾が一望できます。そして屋上(このホテル,屋上への出入りも自由なんです。今回は寒いのでパスしましたが…)からはもちろん駒ヶ岳も♪

 ただね,周辺がリゾート地ということは「歩いていける範囲には何も(コンビニすら)ない!」ということとイコールでして…滞在中はホテルで過ごすしかない!ってわけね。
 というわけで,気持ちの良い温泉に浸かってからホテル2階の飲み屋へ。

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今回は夕食無しのプランだったので,ホテル内の居酒屋で夕食をいただくことにします。と言っても「おやつ」をたっぷりいただいてたので,かるーくつまみながらビールをいただいただけですけどね。
 まずは,名物のホタテをバター焼きで。

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北海道と言えばジンギスカン鍋も名物ですよね。ビールがとってもすすみます♪

 食後はロビーでコーヒー(\200の専用紙コップで飲み放題という形式。最近はビジホでもサーバー式コーヒーをタダで飲めるのに…ケチ!)をいただきながら一休み。ホントならロビー横にあるBarで…と思っていたのですが,なぜかお休みでした…

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