2022年ダイヤ改正

 今週はBlog更新をサボっちゃいました。
 平日はついに朝の出勤時間が真っ暗となって写真を撮る気がしないし、年の瀬となってシゴトも超多忙。お家でパソコンを開く気力もありませんでした。

 そんな中、先週くらいからJRや大手私鉄が次々と来年のダイヤ改正の概要を発表し始めました。
 例年と大きく違うのが、「減量」と「合理化」剥き出しの内容だということですね。

 小田急線は特急車両VSEを廃車決定。これで半世紀以上にわたって続いた連接車がついに姿を消します。乗り心地や見た目などから連接車のロマンスカーは人気が高かったのですが、ホームドア設置の障害となることやメンテナンスに手間がかかる(車両ごとにバラせない。)こと、そしてEXEやMSEのように乗客数の変動に応じた編成両数の調整ができないことがネックだったんでしょうね。
 VSEの廃止には相当激論があったことと思われますが、コロナ禍でなりふり構っていられないということでしょうか。

 それ以外でも、JRの通勤路線では軒並み減便が発表されました。びっくりしたのは、つくばエクスプレスとの競合対策として鳴り物入りで導入された常磐線特別快速列車が日中の時間帯で廃止となること。併せて、日中の普通列車はすべて土浦駅止まりとなり、水戸方面は5両編成の普通列車に乗り換えとなるようです。
 常磐線に限らず、総武線や京葉線でも通勤快速が廃止・減便となるほか、宇都宮線も夜間上りの快速が普通列車に置き換わるとのこと。全国的にも山陽本線岡山地区のサンライナーや山陰本線のとっとりライナーといった快速が姿を消すそうでして。御用とお急ぎの方は新幹線や特急を使ってねという露骨なまでの利益誘導ですね。

 もひとつ感じたのが、遠距離通勤客の切り捨てです。
 ざっと見ただけでも、
●常磐線土浦駅での系統分離(↑に書いたとおり。)
●宇都宮線の宇都宮以北への直通全廃&快速減便
●中央線の五日市線直通廃止
●総武線の通勤快速廃止&京葉線の通勤快速減便(↑に書いたとおり。)
●東武日光線のトイレ付き車両6050系からトイレ無し車両20400型への置き換え&急行大減便(上り全廃,下り2本だけに。)
●西武池袋線の快速急行減便&運転区間短縮
●京王線の「特急」廃止(準特急が特急と改称&停車駅増加)
●小田急江ノ島線の藤沢駅での系統分離
などなど。遠方からの速達性や利便性を奪う内容が続出しています。
 コロナ禍での利用者減少や在宅ワーク増加による通勤者の減少、そして人手不足による減便の必要などもあるんでしょうけど、それ以上に遠距離通勤客が減ってきているというのもありそうですね。バブル期には都心部の不動産が高騰して「マイホーム手の出るところは熊も出る」なんて言われたくらい遠方にマイホームを構えて遠距離通勤を余儀なくされた方々が大勢いましたが、今はそこまでムリして遠くに住もうという方は減ったのか不動産価値の二極化が進んでいます。バブル期に親が買った「熊も出る」ような家はその親が死んだ後も売るに売れず「負動産」なんて言われるご時世ですからねぇ。その二極化がついに通勤列車のダイヤにも及んできたように感じます。

 ヨーロッパではエコの観点から鉄道が見直されてきていて飛行機から寝台列車へのシフトが起きていると聞きますけど、日本ではまだ鉄道の衰退が止まりません。でも、鉄道会社も人口減少で斜陽化しているところへコロナ禍で大打撃を受けて、余裕を失いつつあるように感じます。
 そのうち、ヨーロッパのように線路を国有化して上下分離しないとやっていけなくなる日が来るんじゃないかしら。

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