福岡にて(中編)

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原田は福岡のベッドタウン。典型的な郊外駅のたたずまいです。
 困ったのが何も食べるところがないこと。Suica利用なので改札の外には出られないし、駅には売店もありません…空腹を抱えたまま待つこと50分、ようやく次に乗る列車がやってきました。

筑豊本線 普通  原田(13:56)→桂川(14:23)
列車番号8620D キハ31形気動車

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やってきたのはキハ31形ディーゼルカー。国鉄民営化の際にコスト削減を目的として制作された車両です。

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車内はこんな感じ。一日にヒトケタしか走らない通称原田線。この列車もガラガラでした。

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原田線は峠越えの路線です。国道200号沿いに山へ分け入っていくと、やがて「九州の箱根」と呼ばれる難所「冷水峠」へ。3kmを超える冷水トンネルを抜けるとやがて終点の桂川駅に到着です。

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桂川駅は筑豊本線と博多方面に向かう篠栗線とが接続する2面3線の駅。ここから東へは篠栗線からの直通列車に乗り換える必要があります。

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さて,改札口がある3番線ホームに行くと、こんな売店がありました。

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売店の横にはこんな看板が。「九州一の豆大福」ってどんなだろう?と昼食抜きの空腹もあってさっそくお買い上げ・・・すると次の列車がやってきました。

筑豊本線 快速  桂川(14:33)→新飯塚(14:43)
列車番号4640H 817系1100番台電車(VG1104編成)

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やってきたのは通称「福北ゆたか線」(博多~直方~黒崎)の主力車両817系の1100番台です。前に書いたとおり普通列車までスタイリッシュなJR九州ですがこの車両もなかなかすごいです。

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車内はこんな感じ。まず普通列車用車両に木材を使うというのがすごい。そしてシートは本革張りだったりします。ただこの列車もそうでしたが福北ゆたか線はなかなかの混雑なので、最近ではロングシート化した車両(2000番台など。)も出てきているとか。

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桂川からは10分ほどで新飯塚駅に到着。ここからは後藤寺線に乗り継ぎます。

後藤寺線 普通  新飯塚(14:47)→田川後藤寺(15:08)
列車番号1557D 31形気動車

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ここからは再び31形ディーゼルカー。ただし原田線と違って車内は超満員です。

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下鴨生駅を過ぎるあたりでようやく座れました。さっそく桂川駅で買った「九州一の豆大福」をパクつきます。
 見た目は何の変哲もないですが、まず餅の軟らかさがハンパ無い!中のあんこの甘さも適度で確かに美味しい大福でございました。

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船尾駅の周りは「工場萌え」な方々はたまらないであろう風景が。かつてはセメント鉱山や工場がひしめいたらしいですが、今はかなり閉鎖されちゃってるそうです・・・

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終点の田川後藤寺駅に到着。ここから日田彦山線に乗り換えて小倉へと向かいます。

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田川後藤寺駅は後藤寺線,日田彦山線,平成筑豊鉄道が乗り入れる駅。かなりゆったりとしたスペースがあり、かつての賑わいが想像できます。
 待つこと数分で次の列車がやってきました。

日田彦山線 普通  田川後藤寺(15:21)→小倉(16:16)
列車番号960D キハ147形気動車

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キハ147-1068ディーゼルカーはもともとは1980年にキハ47形として製造され、その後1993年に高速・大出力エンジンに換装した車両です。古そうに見えると思ったら、もう30年も走ってるんですね~

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車内はこんな感じ。乗客が少ないこともあってめっちゃゆとりがあります・・・

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一昔前は炭坑で大賑わいだった筑豊地帯を走る日田彦山線。五木寛之さんの「青春の門」でよく登場する香春付近は鉱山工場がよく目につきます。

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中にはざっくりとえぐられたような山も。人間のパワーってすごい。

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夕方になってようやく小倉駅に到着。お昼抜きで空腹の限界を超えたので、駅のホームで見つけたとんこつラーメンのお店に飛び込みました。
 立ち食いとは言えワンコインでおつりが来る値段ながら味はまあまあ。何より「駅そば」がとんこつラーメンというのが九州らしくて嬉しい!ちなみにもうひとつの名物である「かしわうどん」のお店もありました。

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さて、お腹も落ち着いたところで改札を出ます。小倉の街を訪れるのは学生時代以来だから15年以上ぶりになります。

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前に訪れたときは,もちろん立て替え前の旧駅舎。すっかりキレイになった今の駅舎に目を丸くしながら南口へと向かいました。

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ワタシの記憶にある駅ビルとは似ても似つかない小倉駅ビル&駅前ロータリー。そして人もずいぶん増えた気がします。

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駅の周りはすっかり変わってしまった小倉でしたが、高校時代に父が単身赴任で住んでいたマンションは昔どおりでした。なんかホッとします。

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そしてマンション近くの日銀支店の風景も昔どおり。川沿いのこの風景はなんとなく好きです。

 懐かしい風景を楽しんだ後は、駅に戻って再び列車の中へ。今晩のお宿がある下関に向かいます。

鹿児島本線・山陽本線 普通  小倉(17:18)→下関(17:33)
列車番号5196M 415系100番台電車(FJ106編成)

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小倉~下関間は、小倉駅から門司駅までが交流電化、門司駅~下関駅が直流電化となっているため交直両用の415系電車の独壇場となっています。かつては常磐線中距離電車で一世を風靡したこの車両ですが、今は常磐線の415系は完全にE531系に置き換わっちゃって絶滅しちゃいました。なんか、懐かしい感じがしますね。

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15分で下関駅に到着。そのまま駅の外へと向かいます。

 本州の西の玄関口である下関。しかし小倉駅を見た後だとすごくこぢんまりとした印象を受けました。
 駅からトコトコと歩いて10分ほどで本日のお宿に到着です。

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