JR乗りつぶし旅行~札沼線,石勝線,根室本線~(後編)

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翌朝。外は一面の銀世界に変わってました。昨夜の釧路はパラパラと小雪が舞っていたけど,一晩でここまで変わっちゃうもんなんですね…さすが北海道。とっても寒いだけに朝風呂が気持ちよかった~

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朝食はとっても豪華♪
 いくらや刺身を載せ放題の勝手丼に鮭やジャガイモの炉端焼き,サラダにスクランブルエッグ,そしてコーヒー…とバイキングなのをいい事にたっぷりいただいちゃいました!

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チェックアウトを済ませ,無料のタクシーで釧路駅へ戻ります。

 運転手さんの話では,道東の釧路市ではここまで雪が積もるのは珍しいんだとか。そういえば,信号機も雪国仕様の「タテ3燈」じゃなく普通の「ヨコ3燈」でしたもんね。

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駅構内の売店でお昼ご飯を買ってから改札口へ。今回の旅最後の列車はこちら。

根室本線(花咲線) 普通  釧路(08:15)→根室(10:40)
列車番号5629D キハ54形500番台気動車

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釧路から根室へ。日本の最東端を目指すのはこちらの列車。
 キハ54形はエンジンを2基搭載している大出力の気動車。北海道仕様の500番台は鹿対策のために警笛を鹿笛にしたり接触対策のスカートを取り付けたりと独自の改造を施してます。何しろ根室本線は有数の鹿出没地帯ですからね…

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車内はこんな感じ。普通列車ながら長距離客を意識して転換クロスシートになっていてなかなか快適でした。

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定刻に釧路駅を発車。車窓はところどころに山岳地帯があるものの,だいたいは広大な平原が続きます。それにしてもすごい吹雪…

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厚岸駅から,加齢臭漂うツアー客のお姉様方がどかどかと乗ってきました。お目当ては厚岸湾に越冬に来ている白鳥たちのようです。さすがに移動する列車からの撮影はスマホのカメラじゃムリ!

 厚岸湾を過ぎるとしばらく山の中へ。突然,鹿笛の警笛が鳴り響くと共に急ブレーキがかかって何事かと思ったら,鹿が山の中に逃げていくところでした。衝突しなくてホント良かった…

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ツアーご一行様はこの茶内駅で降りていきました。ホームにはなぜか銭形警部が警戒中…?

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銭形警部のお目当てであるルパン三世はお隣の浜中駅にいらっしゃいました(笑)
 この両駅がある浜中町はルパン三世の原作者であるモンキーパンチさんの出身地。それを記念してこういうのを置いてるみたいですね。駅で客待ちしてるバスにもルパン三世と峰不二子が描かれてたりしました。一時期はこの花咲線の列車にもキャラクターが描かれていたそうです。

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厚床駅を過ぎたあたりは一面の牧場なのですが,猛吹雪で真っ白です…

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東根室駅。名実共に日本最東端の駅ですが,無人駅なので1分も停車しません…

 ちなみに,日本最西端の「普通鉄道の」駅は松浦鉄道の「たびら平戸口」駅。JRだと「佐世保」駅になります。モノレールを含めると沖縄都市モノレールの「那覇空港」駅が最西端。でも,那覇空港駅にそれを示すモノって見た記憶がないなぁ~

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終点の根室駅に到着しました。

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駅にはこんな看板が。なるほど「有人駅」としては日本最東端なんですね。

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さて,ここの駅前で実家への土産にカニでも送ろうかと思っていたのですが,ロータリーのすぐ脇にある土産物屋に行く気すら起きないくらいすごい吹雪にあっさり断念。駅から徒歩30秒のところにあるバスターミナルにもやっとの思いで到着しました。
 ここから中標津空港行きのバスに乗るのですが,窓口に行ってみると

「中標津からの空の便は天候調査が出てますけど」

という衝撃の情報が。

 この時点で,大急ぎで根室駅へ行けば乗ってきた列車の折り返し便である釧路行き快速「はなさき」に間に合うのですが,スマホで調べたところでは釧路まで戻ったところでこの日の釧路発羽田行きの便は既に満席だし…と躊躇している間に快速列車は出発してしまいました。

 とりあえず欠航が決まるまでは予定どおり中標津空港に向かってみようかと,バスターミナル内の喫茶店でバスを待つことにしました。

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そうこうしているうちに中標津空港行きの大型バスが到着。乗客はワタシのほかに赤ちゃん連れの夫婦が1組と中年の男性1名の都合4名。うーん,閑古鳥状態だなぁ~

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このバス,根室駅を出ると厚床駅,別海バスターミナル,中標津バスターミナルを経由します。途中で搭乗予定の便の欠航が決まったら即釧路方面のバスに乗り継ごうとスマホで逐一状況確認をしていたのですが,厚床駅に着いた時点で折り返し羽田行きとなる羽田発中標津行きのANA837便は条件付き(中標津空港に降りられなかったら羽田に引き返すよ♪ということね。)で羽田を出発したことが判明。こうなったら中標津空港でその飛行機が降りてきてくれるかどうかを見守るしかありません。釧路駅で買った駅弁をパクつきながら,悶々とした気分で空港へと向かいます…

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バスはほぼ定刻どおりに中標津空港に到着。当然ながら出発案内のディスプレイの羽田行きANA840便の欄には「天候調査中」の5文字が光っております。そして空港カウンターには「釧路空港方面への交通機関」と題する掲示板が用意されておりまして,羽田便が欠航した場合の備えは万全に整っておりました(爆)

 とりあえず根室で買い損ねたカニ土産の代わりにと空港の売店でチョコレートなぞを買っていると,ジェットエンジンの轟音が聞こえてきました。さて,どうなるか…

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固唾を呑んで出発案内のディスプレイを眺めていると,「天候調査中」の5文字は「悪天候により欠航」ではなく「搭乗手続受付中」というメッセージに変わりました!よかったー☆

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保安検査場を抜けると,ガラス窓の向こうには神々しくさえ見えるA320の機体が滑走路からエプロンへと向かってきていました。

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そして,ヒコーキと入れ替わりに滑走路へ向かったのは除雪車。地上作業のわずかな時間でさえ除雪しないといけない,それくらいの猛吹雪なんですよ~

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地方空港のターミナルビルってどこも似たり寄ったりですが,ここ中標津空港のターミナルビルはこじんまりしていると共にどことなく温かみを感じる建物です。どうしてかな~と思って調べてみると,日本で唯一の木造ターミナルビルなんだとか。なるほど,確かに床や天井,柱の梁に至るまで木がふんだんに使われていていいですね~

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搭乗口。電光掲示板すらなく,何とも素朴です…

ANA840便 根室中標津(SHB)(14:20)→東京/羽田(HND)(16:15)
使用機材 エアバスA320-200
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猛吹雪のため滑走路の除雪に手間取り,30分以上遅れてANA840便は中標津空港を離陸しました。

 この便では窓側席をアサインできたので機窓の景色を満喫できます!
 分厚い雲の層を抜けると,そこは青い青い空。悪天候の日に飛行機に乗って青空を見ると,それだけでとってもトクした気分になれますね♪

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北海道での悪天候も上空では無縁。順調に飛行を続けて飛行機は東京湾にさしかかりました。

 すでに夕方。機窓には東京湾とその向こうに富士山のシルエットが見えます。
 やがてポーンと着陸のためのベルトサインが点灯し,ヒコーキは羽田空港RWY34Rへ滑りこんでいきました。

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