自炊生活

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「自炊」って言っても,もちろん料理のことじゃありません。業界用語(?)で「自炊」と言えば,簡単に言えば本をスキャンしてデータ化することです。

 スマホを買った目的は普段持ち歩くカバンの中身を減らすことだけど,その「減らす」モノのひとつが文庫本。活字中毒のワタシは,常にカバンに読みかけの本を入れているのですが,これが結構重い。さらに「鉄ちゃん」でもあるワタシはポケットサイズの時刻表も2冊(JR東日本高崎支社版&水戸支社版)も持ち歩いておりまして…
 何とかこれらを軽量化したい!
 その切り札となったのが「自炊」なわけです。

 自炊のために必要なモノは

1 リーダー
 データ化した「本」を読むための機械。これは「スマホ」が担ってくれます。普通のPDFリーダーじゃ扱いにくいので電子書籍用のアプリ「Perfect Viewer」にPDF用のプラグインをインストールしました。ちなみに,どちらも無料です♪

2 スキャナ
 数百枚にも及ぶ紙の本を,いちいちフラットベッドタイプのスキャナで読み取っていては日が暮れてしまいます。なので,ここはシートフィードタイプのスキャナが必要なわけですが,これは6年前にたまたま買っておいた「Scansnap fi-5110EOX2」があったのでコレを利用します。

3 裁断機
 紙の本をシートフィードスキャナにかける場合,本を分解した上で各ページの紙の大きさをそろえる必要があります。そのために使うのがこれ。
 カッターで1枚1枚切るのも大変なので,アマゾンでカール事務機の「ディスクカッター DC-210N」を買いました。

 さて,材料がそろったところで作業を開始します。
 まずは,本の表紙(厚紙の部分ね。)や文庫本だと後ろに付いている新刊リストなどを取り外します。
 続いて,本を綴じている背のりから各ページを引き剥がします。これがけっこう神経を使う上に重労働。多すぎる枚数を一気に引き剥がそうとすると破いちゃいますしね。根気強く,10枚程度ずつ剥がしていって,最後に背のり部分を剥がしておしまい。
 続いて,背のりが付いていた部分から3mm程度を裁断機で切り取っていきます。こちらはテンポ良く進む作業。ワタシの場合,PDFファイルの検索がしやすいようにブックカバーもページと同じ大きさに裁断してPDFファイルのトップに持ってきています。ここまで,慣れると500ページ程度の文庫本なら10分程度でできる作業です。
 あとは,バラバラにしたページをスキャナでスキャンしていくだけなのですが…ここが大変。スキャナの読み取り速度は読み取り精度にもよりますが「スーパーファイン」でだいたい文庫本6~7枚/分程度。最近の静電気除去機能や重送防止センサーなんかが付いているスキャナ(Scansnap S1500など)では数十枚ずつセットして後は機械任せ…で良いのでしょうが,ワタシの使っている骨董品スキャナの場合はかなりの確率で二枚送りなどのミスフィードを起こしてしまいます。なので,1枚ずつシートフィーダーにかけなきゃダメ。うーん,面倒くさい…

 だいたいスキャン終了までは500ページ前後の文庫本で30分くらい。スキャンが終わった後は,Scansnap Organizerで仕上がりをチェック。乱丁や落丁のほか,文書の傾きなどもチェックします。よくあるのが,挿絵の読み取りモード選択ミス。読み取りモードはAutoにしてあるのですが,挿絵部分をテキストモードで読み取ってあって何がなんだか分からないような絵になっていることが良くあります。なので,そういうときはそのページ「カラーモード」で再スキャンしてデータを差し替えます。そういった作業を5分ほどしてようやく「自炊」完了。あとはケータイにデータを転送するだけです。

 だいたい,文庫本1冊の自炊に要する時間は45分から1時間弱,といったところでしょうか。こういった手間を考えると「自炊代行業者」がはびこるのも分かる気がしますね…

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