休刊日と飛鳥

 今朝の北関東は薄曇り。天気予報は朝から雨が降るかもって言ってたけど、まだ雲は薄くて薄日がさしてました。
 でも、お昼前から南風が強くなって雨が降り出し、夕方には再び晴れ間が。でも今朝までの暖かい空気はどこへやら、夕方はコートかマフラーが欲しくなるくらい冷え込みましたねー。

 そんな今朝は新聞休刊日。なので今朝のコーヒーのお供には、先日ブックオフで見つけて自炊したこんな本を読んでました。
 生前は高額納税者番付の常連だったミステリー作家、内田康夫さんが初めて豪華客船「飛鳥」で世界一周したときの乗船記です。
 「飛鳥」は最も安いお部屋であれば一人300万円からあるそうなのですが、内田さんが乗ったのはお一人様1,500万円のロイヤルスイート。夫婦で乗ってるのでお値段3,000万円ナリ。さすが高額納税者です。
 内田さんは後日「貴賓室の怪人」とか「イタリア幻想曲」といった飛鳥での船旅を題材にした浅見光彦シリーズ物を書いているのでこの船旅も出版社持ちだったのかと思っていたのですが、この「ふりむけば飛鳥」を読む限りどうやら自腹っぽいですね。
 それはともかく、この乗船記は内田さんらしいコミカルなタッチで旅の模様を語る一方、歯に衣着せぬ言いたい放題の内容となってます。食事があまり選択できないのがツライとか、300万円の客と1,500万円の客が部屋以外一切平等なのはいかがなものかとか、傍若無人なエコノミー客とのトラブル事例も容赦なく紹介するなど決して提灯持ちになっていないのはさすがです。そして、全ページカラー印刷で旅先での写真もふんだんに掲載されてるのも楽しいですね。
 内田さんが囲碁・将棋好きで腕前もかなりのものであることは「浅見光彦のミステリー紀行」などを読んで知ってましたけど、作詞をしたり絵画やイラストを描いたりしていたというのはこの本で初めて知りました。こちらも囲碁将棋と同様に玄人はだしの腕前。あまりの多彩さに、神様も不公平だなーと思うと同時に、ホント惜しい人を亡くしたなぁと思いました。

This entry was posted in 日常, 読書. Bookmark the permalink.

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)