清張の映画&ドラマ

 今日は休暇をもらってのんびりしてました。
 午前中は,アパートが契約更新時期なので不動産屋へ行き無事に手続終了。
 午後はのんびりと以前録画した映画「ゼロの焦点」を見てました。
 松本清張の映画といえば有名なのが「砂の器」。フルオーケストラによる「宿命」が演奏される中,犯人とその父親との苦難の旅路の映像が流れるラストシーンがとても印象的です。つい先日は佐々木蔵之介さんや玉木宏さん,中谷美紀さんといった豪華キャストによる4時間ドラマも放送されました。(そちらも録画して先日見たばかりなのですが,刑事役の小林薫さんがとってもいい味出してましたね…!)
 んでもって,ゼロの焦点。
 2009年に映画化され,震災の1週間前である去年の3月にテレビ初放映されました。んでもって,その時に録画しておいたものの,その後のドサクサでしばらくブン投げられちゃって,今日やっと見られたわけですが…
 この映画。一応ヒロインは広末涼子さんということになっているのですが,ワタシの見る限り犯人役の中谷美紀さんの独壇場。いやぁ,中谷さんの演技,すごいわ。ラストで広末演じるヒロインが叫んだ後,表情のみでその衝撃を語り尽くしていたのは圧巻でしたね。もっとも,この前後の発狂ぶりとラストで広末さんに淡々と語りかけるシーンとの落差がどうも腑に落ちないものがありましたけど。
 それと,木村多江さんの木訥とした演技もWikipediaにあるとおり「日本一不幸役が板につく女優」という評価に恥じないものがありました。
 広末さんは,やっぱりこの2人の前だとどうしても霞んじゃうんだよな。「おくりびと」ではいい味出してたけど。
 それにしても,砂の器といいゼロの焦点といい,松本清張さんは原作よりも映像化作品の方がいいですね。ストーリーはとってもいいんだけど,文章がどうしても「おもしろくない」。北村薫さんや宮部みゆきさんといった文章それ自体が「美味しい」ものを読み慣れちゃうと,清張さんの文章は新聞記事を読んでるような無味乾燥さを感じちゃうんですよね。
 ここでも何度か書いているように,小説原作の映像化作品って「端折られすぎてつまらない」と感じるモノが多いけど,清張原作のものはどれも「例外」のようです。

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