小雨さんのコンサート

 今朝の北関東は曇り。朝の気温は雲のせいか7℃ちょっとと高めでした。
 昨日のハードなダイビングのせいで疲労困憊したワタシ。普段は帰宅後に一晩ダイビング器材を風呂に漬けて塩抜きし翌朝外干しするのですが、疲れ切っていてそんな気力はなく。とりあえずカメラ器材のみを風呂に漬けてダイビング器材は今夜塩抜きすることにしました。

 そんなわけで今朝はカメラ器材を引き上げて水を切ってから部屋干しに。まだ両手には違和感があるものの体力は回復したのでちょいとお出かけすることに。

 向かった先は、新小岩駅。この駅で降りるのは初めてです。
 南口のロータリーを渡ると、下町らしいアーケードの商店街が。とっても賑わっていて、北関東の田舎とは大違いですねぇ~

 てくてくと駅から10分ほど歩いたところにあるのが、江戸川区総合文化センター。大小2つのホールを持つ大きな施設です。この日、大ホールでは江戸川フィルハーモニーオーケストラの公演があったようですが、ワタシが向かったのは小ホール。

 Youtube配信活を中心に躍されている小雨さんのコンサートがお目当てでした。
 X(旧ツイッター)でこの1年ほどハマっているピアニスト原田ありささんのアカウントを見ていると、しばしばおすすめユーザーとして登場していたのがこの小雨さん。調べてみるとYoutubeのフォロワーは18万人超え、昨夏はフジテレビの番組「芸能界特技王決定戦 TEPPEN」のピアノ対決に出演し8位となった実力者のようですが、ツイートを見ると「若手ピアニストのリアル」とかジャージ姿&鹿の被り物でのコンサート宣伝とか、けっこうおもしろい。当日券もあるようなのでちょいと足を運んでみた次第です。そういう意味では彼女のSNSの戦略に見事に乗せられた感じですね。
 実際SNSをとても重視しているようで、終演後にはわざわざファンのためにSNS用の撮影タイムを設けていました。これにはビックリ!

 このホール、「小」ホールとは言いながら最大500席の規模があるようですが、この日の観客は200人に届かない感じ。そんなわけで、席は自由席。
 当然、後ろのほうはガラガラと思ったら・・・

 こんな子たちが並んでました(笑)
 小雨さんいわく「チケットの売れ行きが悪かったので、サクラでうちの子たちに来てもらいました。」だそうです(笑)

 名札には「スヌーピー」とか「キティちゃん」とか書いてあるけど、ゼッタイ違う・・・(爆)
 イルカのぬいぐるみには「ショパン」って書いた名札が貼ってありました(笑)

 本日のプログラムはこちら。
 前半はオーソドックスなクラシックの有名どころから秋に因んだ曲が並んでます。「こう見えてもピアニストです」とツイートでしばしば強調されているとおり演奏技術は素晴らしいものがあるのですが、特に弱く繊細な音を紡ぐのが得意な小雨さん。そして演奏中の手の動きがとても美しかったですねぇ。1曲目の月の光や4曲目の木枯らしは本当に素晴らしい演奏でした。

 後半は、小雨さんお得意の昭和の懐メロのオンパレード。小雨さんは氏名も年齢も非公表なのですが、見た感じどう見ても平成生まれ・・・昭和は知らないはずなのですが、なぜか得意分野は昭和の音楽だそうでして。
 と言いつつ、1曲目は平成生まれの「ヘッドライトテールライト」。まあタイアップした「プロジェクトX」は昭和の出来事を扱ってますからギリギリセーフ、でしょうか。この曲に因んで・・・ってわけじゃないでしょうが、前半のドレス姿から一変してジャージにヘルメット姿での演奏でした。SNSではこの姿でタイミーのバイトをやってるって言ってまして、今日のMCでも「バイト帰りなので」なんてそのネタを引っ張ってました(笑)
 それはともかく、ジャージだと演奏中に暴れまくっている左足が丸見えで面白かったです(笑)。ワタシ自身はピアノを弾いてるときそんなに左足は動かないんですけど、同じピアニストの原田ありささんも演奏中は左足が暴れまくるって言ってましたからピアニストあるあるなんですかね。
 2曲目からはセーラー服姿。演奏する懐メロの世界観を意識した小雨さんの「戦闘服」だそうです。
 「上を向いて歩こう」や「赤とんぼ」、「秋桜」は小雨さんのオハコのようで、その繊細で情感豊かな音にピッタリでした。続く昭和アニソンメドレーは「宇宙戦艦ヤマト」、「銀河鉄道999(ゴダイゴのほう)」、うる星やつらより「ラムのラブソング」、「タッチ」そして「ルパン三世のテーマ」。さすがのワタクシも生まれる前から小学生にかけてのころの曲(もちろん小雨さんは生まれてない。)なのですが、それでも超有名どころばかりなのでどこか懐かしさと嬉しさを感じます。

 後半の途中では、なぜか鹿の被り物が登場。SNSではジャージにこの鹿の被り物をした姿で街のあちこちに立ってチケットを手売りしている写真が掲載されてましたが・・・コンサート直前のYoutube配信では「ワタシもこの格好はけっこう恥ずかしいんです。」って言ってましたけど、ある意味すごい根性です。
 後半ラストは、彼女が大好きというBilly Joelの「Honesty」。そしてアンコールは中島みゆきさんの「糸」、そして2曲目はショパンのノクターン(op.9-2)でした。

 前半にクラシックを並べているように、もともとはクラシック畑の小雨さん。同じピアニストでも原田ありささんの演奏とはかなり違いますね。原田さんはバンドでドラムなどのセッションも多くやっているのでかなりアップテンポでガンガン聴かせる(自ら「情熱系」とか「私に繊細を求めるの?」とか言ってるし。)感じなのですが、小雨さんはスローテンポで繊細なアルペジオを多用したアレンジが多め。そして聴かせどころでは少ない音数を小さな音で響かせてきます。Youtubeに上がっている「千本桜」とか「残酷な天使のテーゼ」とかではアップテンポでガンガン弾いてますからそれができる高い技術を持ちつつも、あえて自分の方向性としてはそれを封印してるみたいです。
 で、この日のコンサートはその方向性を前面に出した感じなのですが、「小ホール」とは言え500人が入るデカイ箱で、マイク&スピーカーを使わずアコースティックピアノの音だけでそれをやられると、チト物足りない。ワタシは前から10列目くらいのところ(前過ぎるとステージを見上げる感じになっちゃうので。)にいたのですが、それでも音が拡散しちゃってスカスカしちゃってるように聴こえました。小雨さんの持ち味は、せいぜい100~200人程度の小さめのハコ(ライブハウスとかラウンジとか。)に向いてるんじゃないかなぁ。あと、両国駅のストピとか大谷資料館のホールみたいな音の反響が楽しめるトコだったらすごく綺麗かも。そういうところで、お酒を傾けながらじっくり堪能してみたいって思いました。

カテゴリー: お散歩・日帰り旅行, 映像・音楽 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)